協会ニュース 『陶説』平成31年 / 令和元年8月号より

▼「2018年度日本陶磁協会賞・金賞受賞記念 内田鋼一・小川待子展」

9月30日(月)~10月5日(土)に東京日本橋・壺中居にて開催いたします。
『陶説』では次号にて特集をいたします。

▼第4回 日本陶磁協会奨励賞 中国・四国
 岡山・広島・鳥取・島根・山口・香川・愛媛・高知・徳島のご案内

第4回奨励賞について下記のとおり公募いたします。

 申込締切
2020年2月5日(水)
 作品搬入・提出
2020年2月22日(土)~24日(月)
 入選・受賞発表
2020年3月上旬
 展覧会
期間:2020年4月7日(火)~5月10日(日)
会場:岡山シティーミュージアム

詳細および応募要項は8月20日に日本陶磁協会公式サイトに掲載いたします。
中国、四国に在住のやきもののつくり手の方々のご応募をお待ちしております。

▼研究会

本号で特集した「珠洲焼」展の研究会を左記のとおり開催いたします。

 題名
装飾技法からみた珠洲焼
 日時
9月28日(土)午後2時から
 場所
渋谷ヒカリエ 8/CUBE1.2.3  ☎03-6691-9152
 定員
30名(要申込)
 申込方法
電話にてお申込みください。
日本陶磁協会 ☎03-3292-7124

展覧会は9月18日(水)~9月29日(日)に開催します。その後、珠洲焼資料館 10月5日(土)~11月10日(日)に巡回します。石川県立歴史博物館では「珠洲陶(仮)」を11月17日(日)~12月15日(日)に開催します。

▼「第14回パラミタ陶芸大賞展」

陶芸大賞は有効投票総数2028票のうち最多の488票を得た井口大輔氏に決まりました。(本号100~103頁も参照)

▼「第39回愛媛の陶芸展」

最優秀賞の2作品が左記のように決まりました。

愛媛陶芸協会賞(最優秀)
「黒釉掛け流し壺」篠原雅士
愛媛新聞社賞(最優秀)
「染付波文皿」河端一海

なお、展覧会は8月30日(金)~9月3日(火)にいよてつ高島屋9階ローズホールで開催されます。連日午後1時から入賞者による「やきものトーク」が催されます。

▼2019年度「岡山県文化賞」

備前焼作家の金重愫氏が、地域文化の発展に貢献したことをたたえ、2019年度の「岡山県文化賞」を受賞されました。

▼「田嶋悦子 花咲きぬ」

9月29日(日)まで石川県能登島ガラス美術館(☎0767-84-1175)にて開催しています。1990年代の「Cornucopia(コルヌコピア)」から最新作「花」までを展示。陶とガラスに独自の解釈を与え、しなやかに変化し続ける田嶋氏の生命力あふれる花々が美術館に咲きそろいます。(114頁も参照)

▼「國吉清尚展 吼える土~壱百零八手~」展

佐喜眞美術館 (☎098-893-5737)にて8月31日(土)まで開催しています。その後、那覇市立壺屋焼物博物館(☎098-862-3761)にて8月31日(土)~9月29日(日)に開催します。

沖縄の陶芸家、故・國吉清尚の没後20年にあたり、両館及び県内コレクター秘蔵のコレクションから、國吉の作品を紹介します。國吉は壺屋焼の窯元・仁王窯で修業を積み、その後、濱田庄司の元で作陶し、読谷村で活動。沖縄の土味を生かした焼き締めの作品を中心に、伝統に学びながら独自の作風を築きました。佐喜眞美術館ではオブジェや華器などを中心に、那覇市立壺屋焼物博物館では茶碗や酒器などを中心に展示します。

▼寺院で晩唐期の大規模な陶器堆積を発見

広州市の文物考古研究院は、市内の大仏寺南院プロジェクト建設地で唐や五代、宋、明、清各時期の文化遺構が見つかり、晩唐や五代、宋代の多くの遺物が出土したことを明らかにしました。

中でも最も重要な発見は、唐期の大規模な陶器の堆積と五代南漢期の大規模なレンガ敷き地面。

唐期の陶器の堆積は灰坑状の遺構で、大量の陶器と施釉陶器、総数百点が出土。いくつかの罐の中には椀や小さなつぼなどの容器が入っており、出土時の整理時には一部の容器の間に稲わらが残っていたとのこと。考古学スタッフはこれらの陶器と釉陶器が輸送途中に破損し、ふ頭での陸揚げ後に選別され、ここに積まれたのではないかと推測しています。遺跡付近には当時、陶磁器を運ぶ港があったと考えられ、それは唐代の珠江の北岸が現在の広州市恵福西路一帯にあったことを示しています。

一方、五代南漢期のレンガ敷き地面は、大型建築群の屋外庭園跡だった可能性があるとの見方を示しています。

▼南宋の沈没船「南海1号」文化財14万点を発見

 南宋初期に磁器を輸送した木造船が、現在の陽江市東平港に当たる海岸から約20海里離れた沖に沈没し、1987年8月に発見されました。この船は、中国が古代の海上シルクロードで発見した初めての沈没船として「南海1号」と名付けられ、2007年12月に引き揚げられました。全長41・8メートル、幅11メートル、高さは4メートルほどで、時代、船体、保存状況のいずれの要素についても、世界でこれまで発見された沈没船で最も価値あるものとなっています。

広東省陽江市の海上シルクロード博物館に保存されている「南海1号」から発見された文化財の数は、2019年3月までに14万点を超え、発掘作業はこれからさらに1年半から2年ほど続けられる見込みです。

▼「タイルギャラリー京都」オープン

全国のタイル貼り職人で作る社団法人マイスターにより、個性的なタイルの魅力を知ってもらいたいと、消費者や建築関係者が、小さな窯元の作品とも出会える場作りを目指して開設されました。

タイルの製作・施工の現場では高齢化や後継者不足が深刻化しており、業界全体を活性化させようと約2年前から準備を進めてきたとのこと。

ギャラリーには、多治見や有田、信楽など全国の窯元約20社が100点以上を出展。手作業で繊細な色彩や焼きムラを出したタイルや、花や葉をデザインした製品などが並び、来場者が自由に手にとって組み合わせを楽しむこともできます。

 場所
京都市下京区木津屋橋通西洞院東入学芸出版社ビル3階
京都駅より徒歩5分
 開館日
火・水・木曜
 開館時間
午前10時半~午後5時半
 電話
☎090-3651-7317

▼訃報

古美術後藤眞趣堂の後藤恒雄氏が7月7日に逝去されました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

カテゴリー

公益社団法人 日本陶磁協会

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