日本陶磁協会賞・金賞とは

日本陶磁協会賞とは

「毎年その年の最も優秀な焼物を作った」新進作家2名、または3名を選んで表彰しようとの加藤土師萌氏の提案によって、1954年(昭和29年)年度初春に制定されたのが始まりです。1959年(昭和34年)年度には受賞作家11名により「第1回日本陶磁協会賞受賞作家展」が開催されました。1973年(昭和48年)年度から、新進ということにこだわりなく、その年の最も優秀な作家に対して「日本陶磁協会賞」を、また陶芸界に大きな足跡を残したベテラン作家及び、すでに協会賞を受賞した作家の活動に対して「金賞」を授与することと変更し、現在に至っています。

2023年度 日本陶磁協会賞・金賞受賞者のご報告

日本陶磁協会賞金賞 三代 宮永東山 氏
日本陶磁協会賞 加藤亮太郎 氏

日本陶磁協会賞の歩み

1954年(昭和29年)
加藤土師萌の提案によって、「毎年その年の最も優秀な焼物を作った」新進作家2名、または3名を選んで表彰することを決議。委員は理事のなかより新作陶器に関心の深い、加藤土師萌、加藤唐九郎、小山冨士夫、黒田領治、佐藤進三、内藤匡の6人が当たり、議論同数の時は理事長の梅澤彦太郎が決を採ることとする。
1955年(昭和30年)
3月、熊倉順吉、清水卯一、岡部嶺男(のち受賞を辞退)が昭和29年度、第1回日本陶磁協会賞に選ばれる。
10月、黒田陶苑主催による協会賞3人展を壺中居にて開催。
1958年(昭和33年)
秋、第5回日本陶磁協会賞より「日本陶磁協会賞受賞作家展」開催を決議。
1959年(昭和34年)
6月、第1回日本陶磁協会賞受賞作家(11人)展を日本橋三越工芸サロンにて開催。開催中、高島屋5階貴賓室にて受賞作家の表彰式を行う。
1960年(昭和35年)
6月、第2回日本陶磁協会賞受賞作家展(日本橋三越)開催。
1961年(昭和36年)
6月、協会主催「やきもの教室・柿右衛門展」開催中の白木屋にて、受賞作家の表彰式を行う。第3回日本陶磁協会賞受賞作家展(日本橋三越)開催。
1962年(昭和37年)
3月、協会主催「やきもの教室・仁清展」開催中の白木屋にて、受賞作家の表彰式が行われる。4月第4回日本陶磁協会賞受賞作家展(日本橋三越)開催。
1963年(昭和38年)
6月、第5回日本陶磁協会賞受賞作家展(日本橋三越)開催
1964年(昭和39年)
10月、東京オリンピック開催。
この年、第6回日本陶磁協会賞受賞作家展(日本橋三越)開催。
1965年(昭和40年)
10月、協会主催「徳利、ぐい呑展」(日本橋三越)開催。
この年、第7回日本陶磁協会賞受賞作家展(日本橋三越)開催。
1966年(昭和41年)
5月、第8回日本陶磁協会賞受賞作家展(日本橋三越)開催。
1967年(昭和42年)
8月、第9回日本陶磁協会賞受賞作家展(日本橋三越)開催。初日、三越の特別食堂別室にて表彰式を行う。
1968年(昭和43年)
5月、第10回日本陶磁協会賞受賞作家展(日本橋三越)開催。
1969年(昭和44年)
10月、金重陶陽賞が日本工芸会中国支部により制定される。
この年、第11回日本陶磁協会賞受賞作家展(日本橋三越)開催。
1970年(昭和45年)
9月、第12回日本陶磁協会賞受賞作家展(日本橋三越)開催。三越美術部特別室にて受賞作家の表彰式を行う。
1971年(昭和46年)
『陶説』に掲載された「選考委員会報告」によれば、この時の選考委員会で、いままでの選考方式の再検討が行われ、結果、答申事項として次の八項目が選考委員会より理事会へ提出された。一、本年分(前年度対照)選考は従前のを踏襲する。一、四十歳制限を棚上げし、年齢に若干の幅を広伸する。一、協会賞作家と否とに関らず、業績極めて顕著なる作家に対し、協会賞とは別に大賞(金賞)を授け、その功績を内外に顕彰する。
一、日本経済新聞社(予定)と共催(又は協賛)にて、協会賞候補展を東京三越にて開催する。一、同展出品作品及び作家の業績を総合、優秀なる者に日本陶磁協会賞を贈る。一、同展には授賞作家の協力出品をも展観、大賞選考資料とする。一、同展の候補選抜は、作家の所属団体(日展・日本工芸会・新匠会・走泥社・他)の推挙者を協会賞委員が会議決定する。一、選考委員に作家からの参加を希望、左記三氏を推薦する。八木一夫(走泥社・京都)、田村耕一(日本工芸会・栃木)、河本五郎(日展・愛知)以上。
因みに、この時の選考委員は、井上昇三、吉田耕三、鶴岡健吉の三名と小森松庵、磯野風船子、伊東祐淳、黒田領治の4理事。
秋、第13回日本陶磁協会賞新旧受賞作家展(日本橋三越)開催。11月、受賞作家の表彰式を日本医事新報社会議室にて行う。
1972年(昭和47年)
春、昭和46年度、日本陶磁協会賞は該当者なしと決議。この年より、年齢制限を廃止する。
10月、第14回日本陶磁協会賞受賞作家展(日本橋三越)開催。
1973年(昭和48年)
5月、第23次定時総会並びに受賞作家の表彰式を日本医事新報社会議室にて行う
12月、この年より「日本陶磁協会賞受賞作家展」の名称を改め、日本陶磁協会賞受賞作家、金賞受賞作家、招待作家の3部で構成した第15回現代陶芸選抜展(日本橋三越) を開催。
1974年(昭和49年)
8月、第16回現代陶芸選抜展(日本橋三越)開催。開催初日、受賞作家の表彰式を行う。
1975年(昭和50年)
7月、第17回現代陶芸選抜展(日本橋三越)開催。
1976年(昭和51年)
5月、日本陶磁協会創立30周年記念大会として、梅澤記念館にて「記念名品展」、霞会館にて記念講演会が行われる。8月、第18回現代陶芸選抜展(日本橋三越)開催。
1977年(昭和52年)
11月、第19回現代陶芸選抜展(日本橋三越)開催。
1978年(昭和53年)
9月、第20回現代陶芸選抜展(日本橋三越)開催。
1979年(昭和54年)
9月、第21回現代陶芸選抜展(日本橋三越)開催。この時、受賞作家、選考委員、協会理事、有志により懇親会が催される。
1980年(昭和55年)
9月、第22回現代陶芸選抜展(日本橋三越)開催。
1981年(昭和56年)
9月、第23回現代陶芸選抜展(日本橋三越)開催。
1982年(昭和57年)
9月、第24回現代陶芸選抜展(日本橋三越)開催。
1983年(昭和58年)
9月、第25回現代陶芸選抜展(日本橋三越)開催。
1984年(昭和59年)
9月、第26回現代陶芸選抜展(日本橋三越)開催。
1985年(昭和60年)
9月、第27回現代陶芸選抜展(日本橋三越)開催。
1986年(昭和61年)
4月、第1回日本陶磁協会賞受賞作家展がこの年より名古屋松坂屋にて開催。
9月、第28回現代陶芸選抜展(日本橋三越)開催。
1987年(昭和62年)
4月、第2回日本陶磁協会賞受賞作家展(名古屋松坂屋)開催。
9月、第29回現代陶芸選抜展(日本橋三越)開催。
1988年(昭和63年)
4月、第3回日本陶磁協会賞受賞作家展(名古屋松坂屋)開催。
9月、第30回現代陶芸選抜展(日本橋三越)開催。
1989年(昭和64年・平成元年)
4月、第4回日本陶磁協会賞受賞作家展(名古屋松坂屋)開催。
9月、第31回現代陶芸選抜展(日本橋三越)開催。
10月、協会主催の第二回現代陶芸特別展を壺中居で開催。
1990年(平成2年)
4月、第5回日本陶磁協会賞受賞作家展(名古屋松坂屋)開催。
この年は、現代陶芸選抜展は開催されず、翌年より壺中居に会場を移し、展覧会名を「日本陶磁協会賞受賞作家展」に戻す。
1991年(平成3年)
2月、第31回日本陶磁協会賞受賞作家展を壺中居にて開催。
6月、第6回日本陶磁協会賞作家展(名古屋松坂屋)開催。
1992年(平成4年)
2月、第33回日本陶磁協会賞受賞作家展(壺中居)開催。
9月、第7回日本陶磁協会賞受賞作家展(名古屋松坂屋)開催。
1993年(平成5年)
2月、第34回日本陶磁協会賞受賞作家展(壺中居)開催。
9月、第8回日本陶磁協会賞受賞作家展(名古屋松坂屋)開催。
1994年(平成六年)
2月、第35回日本陶磁協会賞受賞作家展(壺中居)開催。
9月、第9回日本陶磁協会賞受賞作家展(名古屋松坂屋)開催。この回以後、名古屋展を中止する。
1995年(平成7年)
1月、第36回日本陶磁協会賞受賞作家展(壺中居)開催。
1996年(平成8年)
1月、第37回日本陶磁協会賞受賞作家展(壺中居)開催。
1997年(平成9年)
2月、第38回日本陶磁協会賞受賞作家展(壺中居)開催。
1998年(平成10年)
2月、第39回日本陶磁協会賞受賞作家展および小品展(壺中居)開催。
1999年(平成11年)
1月、「日本陶磁協会賞展-第40回記念・歴代受賞作家による-」が銀座・和光6階ホールにて開催。
2000年(平成12年)
1月、第41回日本陶磁協会賞展(和光ホール)開催。
2001年(平成13年)
1月、第42回日本陶磁協会賞展(和光ホール)開催。この年より、本作品と共にテーマ作品が展示される。初回のテーマは、「お茶を愉しむ」。
2002年(平成14年)
1月、第43回日本陶磁協会賞展(和光ホール)開催。テーマは「遊ぶかたち」。開催初日に三笠宮寛仁親王妃信子殿下をお迎えし、パーティーを行う。
10月、2001年度日本陶磁協会賞・金賞受賞記念「鈴木五郎・森陶岳展」(和光ホール)開催。三笠宮寛仁親王妃信子殿下をお迎えし、受賞作家の表彰式並びに祝賀パーティーを行う。
2003年(平成15年)
1月、第44回日本陶磁協会賞展(和光ホール)開催。テーマは「飾る」。
7月、2002年度年度日本陶磁協会賞・金賞受賞記念「金重有邦・柳原睦夫展」(和光ホール)開催。同展の初日夕刻より、受賞作家の表彰式並びに祝賀パーティーを行う。
2004年(平成16年)
1月、日本陶磁協会賞制定50年記念「第45回日本陶磁協会賞展(和光ホール)開催。テーマは「酒宴を演出する器」。特別展示として作家10人の「愛蔵の酒器」展。また、日本陶磁協会賞制定50年を記念して、銀座・東武ホテルにて祝賀パーティー開催。
2005年(平成17年)
1月、第46回日本陶磁協会賞受賞作家展(和光ホール)開催。テーマは「こころ和む器たち」の愉しい食器。
2006年(平成18年)
1月、第47回日本陶磁協会賞受賞作家展(和光ホール)開催。テーマは「こころとかたち」。
2007年(平成19年)
1月、第48回日本陶磁協会賞受賞作家展(和光ホール)開催。テーマ「遊び心」。
2008年(平成20年)
2月、第49回日本陶磁協会賞受賞作家展」(壺中居)開催。テーマ「茶の湯の器」。
2009年(平成21年)
1月、第50回日本陶磁協会賞受賞作家展」(和光並木ホール)開催。テーマは「食を楽しむ」。
2010年(平成22年)
2月、第51回日本陶磁協会賞受賞作家展(和光ホール)開催。テーマは「おもてなしの器」。
2011年(平成23年)
1月、第52回陶磁協会賞受賞作家展(和光ホール)開催。テーマは「独り楽しむ」。
2012年(平成24年)
1月、第53回日本陶磁協会賞受賞作家展(和光ホール)開催。テーマは「心と心を結ぶ絆・吉祥の器」。
2013年(平成25年)
2月、第54回日本陶磁協会賞受賞作家展(和光ホール)開催。テーマは「思いを伝える」。
2014年(平成26年)
2月、第55回日本陶磁協会賞受賞作家展(和光ホール)開催。テーマは「装いのかたち」。
2015年(平成27年)
2月、第56回日本陶磁協会賞受賞作家展(和光ホール)開催。テーマは「蓋物[ふたもの]ハレのうつわ」。
2016年(平成28年)
2月、日本陶磁協会設立70周年記念「第57回日本陶磁協会賞受賞作家展」(和光ホール)開催。テーマは「旨し酒 美(うま)しうつわ」。
2017年(平成29年)
2月、第58回日本陶磁協会賞受賞作家展(和光ホール)開催。テーマは「ONLY碗」。第1回現代陶芸奨励賞 北海道の受賞作家の作品も展示。
2018年(平成30年)
2月、第59回日本陶磁協会賞受賞作家展(和光ホール)開催。テーマは「和のこころ 愉しむうつわ」。第2回日本陶磁協会現代陶芸奨励賞 福井・石川・富山展の受賞作家の作品を展示。
2019年(平成31年)
2月、第60回記念 日本陶磁協会賞受賞作家展(和光ホール)開催。テーマは「季節を彩る器」。第3回日本陶磁協会現代陶芸奨励賞 関西展 京都・滋賀・奈良・和歌山・大阪・兵庫の受賞作家の作品を展示。
2020年(令和2年)
2月、第61回 日本陶磁協会賞受賞作家展(和光ホール)開催。テーマは「小さきもの やきものの美」。
2021年(令和3年)
2月、第62回 日本陶磁協会賞受賞作家展(和光ホール)開催。テーマは「花のうつわ―生きとし生けるものへ―」。第4回日本陶磁協会現代陶芸奨励賞 中国・四国展の受賞作家の作品を展示。
2022年(令和4年)
1月、第63回 日本陶磁協会賞受賞作家展(和光ホール)開催。テーマは「お茶の時間―お気に入りの逸品で―」。

公益社団法人 日本陶磁協会

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