協会ニュース 『陶説』平成29年10月号より

▼越前古窯博物館オープン
越前古窯研究の第一人者である水野九右衛門氏が収集した資料を公開するなど、越前焼の研究拠点として10月28日(土)、越前陶芸村に越前古窯博物館がオープンします。平安時代から現代に至るまでの貴重な資料(国の登録有形文化財「水野コレクション」)を展示する資料館、多目的に利用できる水野九右衛門家住宅のほか、岡倉天心を顕彰する本格的な茶室(設計:中村昌生氏)を併設しています。

場所 福井県丹生郡越前町小曽原107-1-169
交通 ・JR武生駅より福鉄バス(武生・越前海岸線)「かれい崎行」にて「陶芸村口」下車
   ・福鉄線神明駅より福鉄バス(鯖浦線)「かれい崎行」にて「陶芸村口」下車
電話 0778-32-3262
HP http://info.pref.fukui.lg. jp/tisan/e-old-kiln/

なお、11月18日(土)、19日(日)には「天心茶会」が開催されます。表千家家元による献茶式、北村美術館による濃茶席と道具展観、表千家同門会福井支部による薄茶席、皇風煎茶禮式福井清風会による煎茶席、福井の旬の味覚を盛り込んだ点心席など本格的な茶会で、茶会にあわせて岡倉天心ゆかりの茶道具も展示されます。

場所 越前陶芸村内
無料シャトルバス運行
定員 600名
料金 8,000円

※申込・問合せは「天心茶会」実行委員会事務局(電話:0776-20-0377)まで。

▼「大唐展」が繭山龍泉堂(電話:03-3561-5146)にて10月13日(金)~10月21日(土)に開催されます(会期中無休)。17日にはギャラリートークも催されます(要申込)。詳細は69頁をご覧ください。

▼「瀧田項一の歩み 作陶70年のかたち」が益子陶芸美術館(電話:0285-72-7555)で10月8日(日)~平成30年1月14日(日)に開催されます。栃木県那須烏山市在住の瀧田項一氏の初期の会津時代から、烏山を拠点に陶芸家として円熟した1980年代以降、卆寿を迎えた現在まで、個人コレクションを中心に約60点が厳選して展示されます(70頁も参照)。

▼「人間国宝 加藤孝造 陶・画の世界」が瑞浪市陶磁資料館(電話:0572-67-2506)で11月12日(日)まで開催しています(前期:~10月9日、後期:10月11日~11月12日)。人間国宝(国重要無形文化財「瀬戸黒」保持者)の加藤孝造氏が若き日に描いた油絵と岐阜県陶磁器試験場で制作した陶芸作品、また近年描いた墨彩画と瀬戸黒・志野等の陶芸作品により、創作活動の原点と現在を紹介する展示。展示作品14点(陶芸作品7点・絵画7点)の入替えを行い、総数約40点出品。

▼「形の素 赤木明登・内田綱一・長谷川竹次郎」が樂翠亭美術館(電話:076-439-2200)で12月19日(火)まで開催しています。漆芸家・赤木明登、陶芸家・内田鋼一、金工家・長谷川竹次郎の三氏が、心惹かれて長年集めてきたものを一堂に展覧しています。(73頁も参照)。

▼「第64回日本伝統工芸展」の受賞作品が決まりました。日本工芸会総裁賞は奥井美奈氏(漆芸)の「乾漆箱「流れる」」。他、陶芸関係の入賞は以下のとおり。展観の巡回先については前号を参照ください。
東京都知事賞=和田的「白器「ダイ/台」」
日本工芸会会長賞=宇佐美成治=「彩泥線紋大鉢」(敬称略) 

▼「東美アートフェア」が東京美術倶楽部(東京都港区新橋6-19-15 電話:03-3432-0191)にて次のとおり開催されます。 

 10月13日(金)11時~20時
 10月14日(土)11時~18時
 10月15日(日)11時~17時 

 今年度は「110年の伝統と信頼」をテーマに古美術から現代美術まで幅広い分野のスペシャリストたる美術商102軒が出展されます。詳細はHP(http://www.toobi.co.jp/artfair)をご覧ください。以下、一部店舗について内容をご紹介します。(五十音順)

池正(ブース3-10)
「釉裏紅菊牡丹文小壺」など清朝康熙年製の陶磁を展示。

井上オリエンタルアート(ブース1-19) 
「特集展 2017秋」として中国・朝鮮・日本の陶磁器、「古染付唐子遊文角小瓶」「粉引双耳盃」「柿右衛門色絵老梅文竹形瓶」など20余点を出品。

しぶや黒田陶苑(ブース3-8)
「山田山庵 楽茶碗展─自撰を選んで─」展開催。光悦様の楽茶碗を得意として「昭和の光悦」とも称された、実業家であり数寄者の山田山庵(1906~95)の楽茶碗10点を出品。同展はこの後、しぶや黒田陶苑(10月20日~24日、38点出品予定)、魯卿あん・京橋店(10月30日~11月11日)でも開催する。

谷庄(ブース3-4) 
道入「黒楽茶碗 銘朝日」をはじめ、茶道古美術の優品を展示。

前坂晴天堂(ブース1-1) 
「~百花繚乱~古伊万里の世界」として、鍋島・古九谷・柿右衛門・古伊万里・初期伊万里など、肥前有田磁器の優品を多数展示販売。

丸ヱ大野商店(ブース1-9)
「蘋果緑釉瓶」(景徳鎮窯)など鑑賞陶器を中心に展示。

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