協会ニュース 『陶説』平成26年11月号より

▼〔11月研究会〕
本号で記事を掲載しました藤田美術館催の「開館六十周年特別展」にあわせて行います。

日時  11月11日(火)午後2時30分より
場所  藤田美術館(大阪市都島区網島町10-32)
講師  前野絵里氏(同館・学芸員)
参加費 無料。入館料は実費。
定員  30名(先着順)

〔お申込み方法〕電話にて当協会(電話:03-3292-7124)までお申し込みください。

▼平成26年度・第35回小山冨士夫記念賞の授賞式が10月2日(木)午後6時15分から、千代田区立日比谷図書文化館4階小ホールにて行われました。今回、褒賞の部は該当者なし。奨励賞の部は小林仁氏(大阪市立東洋陶磁美術館主任学芸員)と木田拓也氏(東京国立近代美術館主任研究員)のお二人が受賞されました。小林氏の研究功績は「中国の考古学的発掘成果についての優れた研究内容」。北京大学留学中に出合った陶俑の研究が、やがて南北朝や北魏洛陽、北斉時代の俑の研究へと広がり、大阪市立東洋陶磁美術館においては「汝窯の謎─宝豊清涼寺汝窯祉の発掘と汝窯の位置づけ─」や「南宋修内司官窯の発見─杭州老虎洞窯址出土の陶片が語りかけるもの」など、考古学的発掘成果を基に開催された展覧会図録に発表した論文が認められ今回の受賞となりました。一方、木田氏の研究功績は「日本の近代工芸についての優れた研究内容」。業績目録にあるように「昭和の桃山復興─陶芸近代化の転換点」、「大河内正敏と奥田誠一 陶磁器研究会/彩壺会/東洋陶磁研究所─大正時代を中心に─」、「工芸家が夢みたアジア:工芸の『アジア主義』」など、日本の近代工芸についての優れた研究が認められて今回の受賞となりました。なお、午後7時から地下1階ダイニングホールにて受賞者を囲んでの祝賀レセプションが開催されました。

▼備前焼作家で日本陶磁協会賞・金賞受賞作家の森陶岳氏とその一門が築窯した寒風新大窯(全長85メートル、幅6メートル、高さ3メートル)で、9月20日から最終の窯詰めが行われました。寒風新大窯は、大甕や大壺といった古備前の魅力を追求して2000年に着工、築窯には8年掛かり2008年に完成。いよいよ最終準備の完了で、来年年明け早々の火入れを待ちます。新大窯の火入れ行事は、来年1月4日が予定されています。

▼「2014伊丹国際クラフト展」は、主題を「酒器・酒盃台」に海外11ヶ国33名を含む312名、1571点の応募作品より、入選98点、うち入賞8点が決定しました。入賞した陶磁作品は以下のとおりです。
奨励賞(光陽社賞)に松永圭太氏・坂野有美氏の「独酌の儀」、審査員賞に片瀬有美子氏の「ミメヨイ」。展観は伊丹市立工芸センター(電話:072-772-5557)にて11月15日(土)-12月23日(祝)に開催されます。

▼「第44回公募 全陶展」が東京都美術館(電話:03-3823-6921)にて11月18日(火)-24日(月)に開催されます。入賞作品については次号に掲載いたします。

▼「第48回公募展 女流陶芸」が京都市美術館(電話:075-771-4107)にて11月19日(水)-25日(火)に開催されます。入賞作品については次号に掲載いたします。

▼「瀬戸のクラフトの系譜─昨日、今日、明日へ─」展が来年1月25日(日)まで瀬戸市新世紀工芸館(電話:0561-97-1001)にて開催しています。本展は瀬戸クラフト協会設立50年を記念して協会員などの作家による45点の作品が展示されます。

▼「第56回日本民芸公募展」が11月1日(土)-11月23日(祝)に日本工芸館(電話:06-6641-6309)にて開催されます。

▼「わん・碗・ONE展」が11月1日(土)-11日(火)に京都の五条坂・茶わん坂にて開催されます。茶会やトーク、展示など様々なイベントを開催。11日午後5時から講演「京焼とは」(中ノ堂一信氏・前崎信也氏・清水愛子氏)、パネルディスカッション(前崎信也・清水愛子・森野彰人・山田悦央・近藤高弘各氏)を京都きよみず花京かにて開催。詳細は事務局(電話:075-561-4089)、またはHPをご覧下さい。

▼昨年4月1日から賛助会員の募集を始めました。一口一万円で五口からです。現在の賛助会員はイセ文化財団、井上オリエンタルアート、北山美術店、十四代今泉今右衛門氏、神通静玩堂、鈴木藏氏、谷庄、中島宏氏、西川美術店、はごろもフーズ、繭山龍泉堂、ロンドンギャラリー、渡邊三方堂です。心より感謝申し上げます。

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