協会ニュース 『陶説』平成24年11月号より

▼公益社団法人認定記念及び『陶説』創刊六十周年記念論文募集のご案内

テーマ・応募条件
やきものについての論文で、陶磁文化を社会に広め、文化の発展に寄与するという本協会の活動理念に適ったもので、文章表現はなるべく平易なものを望みます。時代は問いませんが、日本・中国・朝鮮・考古・近現代の五つのジャンルの中より選択していただきます。(日本語で8,000字から12,000字程度)。未発表に限る。

応募締切
2012年12月31日(月)消印有効

応募方法
市販の四百字詰の原稿用紙、あるいはA4サイズのプリント用紙を使用のこと。参考図版や写真なども規定サイズの用紙(A4)に出力または複写した状態で添付(本文・図版ともデジタルメデイアでの応募は不可)、応募原稿の最初のぺージに規定の応募用紙を添付し、標題と内容のサマリー、氏名、年齢、職業、連絡先を明記のこと。

審査委員長
根津公一

審査委員
赤沼多佳・荒川正明・伊藤嘉章・井上喜久男・今井敦・大橋康二・片山まび・唐澤昌宏・竹内順一・中ノ堂一信

発表は2013年4月『陶説』誌上にて行います。表彰は各ジャンルの中より優れた論文と審査されたものに賞状と副賞十万円を4名に授与、さらに、最も優れた論文に最優秀賞として賞状と副賞二十万円を1名に授与いたします。但し、優れた論文が見当たらない場合は賞状と副賞が贈られないこともあります。なお、受賞の論文は『陶説』に掲載いたします。

応募先
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台2-9 日本医事新報社ビル3階
公益社団法人 日本陶磁協会 論文募集係

問合せ
電話:03-3292-7124/FAX:03-3292-7125

▼会員のための陶磁研究会を次のように展覧会に合わせて開催いたします。

11月研究会
「古九谷名品展─躍動する色絵磁器─」展

場所:戸栗美術館(渋谷区松濤1-11-3) 1階ラウンジにお集まり下さい。
日時:11月9日(金)午前11時から(所要時間約1時間)
講師:杉谷香代子氏(同館ジェネラル・マネージャー)
定員:30名
参加費:入館料のみ(一般1,000円)

本展については今月号の特集をご覧ください。

研究会に参加ご希望の方は電話またはFAXで日本陶磁協会事務局(電話:03-3292-7124/FAX:03-3292-7125)までお申し込みください。

▼第19回やきもの文化講座
「日本人が愛したやきもの 第6回 古九谷」

場所:根津美術館・講堂(東京都港区南青山6-5-1)
日時:12月7日(金)午後1時30分より
講師:荒川正明氏(学習院大学教授)
定員:120名
参加費:会員2,500円、一般3,000円(入場料込み)

古九谷は、日本のやきものの中において凄みを感じさせてくれる稀有なうつわです。とくに直径40センチを超える大皿に描かれた豪快な絵付けは、太く勢いのある筆致、大胆な構図、濃厚な色彩をみせ、皿を覗きこむ者を瞬時に圧倒させる迫力を有します。講演では、古九谷大皿の造形とその背景を中心に、五彩手、青手、祥瑞手に大別される古九谷の魅力について、参考品を展示しながら語っていただきます。

参加ご希望の方は電話で日本陶磁協会事務局(電話:03-3292-7124)までお申し込み下さい。追って振込用紙をお送りいたします。

▼五島美術館が展示スペースの拡張、ケース・照明などの鑑賞環境を一新して、10月20日(土)にリニューアルオープンした。これを記念して、「時代の美─五島美術館・大東急記念文庫の精華」をテーマに、第1部「奈良・平安」編、第2部「鎌倉・室町」編、第3部「桃山・江戸」編、第4部「中国・朝鮮」編と4回にわたる展示を開催する。詳細は114頁をご覧ください。

▼「東京茶道会茶第供養茶会」が12月2日(日)に東京・護国寺にて開催されます。お席は円成庵…遠州流、楓の間・草雷庵…江戸千家、月窓軒…表千家、宗澄庵…松尾流、不昧軒…大日本茶道学会。なお、円成庵は湘南後援会会長の黒田和哉氏が担当されます。会費5,000円(点心はなし)、申込先・問合せ先は東京茶道会まで(電話:03-3262-1381)。

▼三徳庵主催のトークショー「第3回お茶つながりがおもしろい」が11月18日(日)午後2時からり東京・丸の内の東商ホールにて開催されます。今回はいけばな草月流の家元・勅使河原茜氏をゲストに、大日本茶道学会の副会長・田中仙堂氏と、「お茶」をキーワードに、実演や映像もまじえて日本の伝統文化をめぐり対談されます。定員:約600名、チケット4,000円、申込・問合せ先は公益財団法人三徳庵事務局(電話:03-5379-0753)まで。

▼北陸放送開局六十周年記念の「本多の杜茶会」が北陸放送会館内「松風閣」(金沢市本多町3-2-1)にて、9月22日(土)、23日(日)の両日催されました。席主は文化勲章受章者の陶芸家・十代大樋長左衛門氏と北陸放送社長・笹原忠義氏のお二人。床には加賀藩十三代藩主・前田斉泰(なりやす)筆の二行を掛け、主茶碗には初代大樋長左衛門作〈飴釉渦巻茶碗 銘「玉兎」(ぎょくと)〉が使われました。寄付の床に熊谷守一筆〈うさぎと月の絵〉を掛けるなど大樋さんらしい趣向が道具組に感じられます。因みに当代の干支は兎です。また、松風閣には当代の茶碗が展示されました。会記は以下の通りです。

会記

待合席

北陸放送会館ロビー
陶壁(金沢の四季)二五平米十代長左衛門制作
寄付床 熊谷守一筆 うさぎと月の絵
炭斗  蒟醤
羽箒  鴇 鵬雲斎大宗匠箱
鐶   時代真鍮「勝虫」如春庵旧蔵
火箸  菊頭 徳元在判
釜敷竹 宙宝松月在判 大亀・則州箱
灰器  南蛮写 坐忘斎家元箱 五代長左衛門造
灰匙  ペルシャ・ササン朝銀製 鵬雲斎大宗匠箱

本席

床   前田家十三代藩主前田斉泰侯筆「酒深看鳳舞 山静似龍眠」本多蔵館蔵
脇   不二山香炉 八代長左衛門造
脇   時代鹿文蒔絵硯箱
花   芙蓉
花入  古銅獅子耳 金森宗和箱 八百善旧蔵
香合  青貝組物 虫の図
釜   切子 三代寒雑造
風炉  道安 三代長左衛門造
風炉先 桑縁櫛形 淡々斎箱 氷見晃堂作
水指  認得斎好 末広形 鵬雲斎大宗匠箱 五代長左衛門造
薄器  時代秋草文棗
茶杓  加賀前田家十八代当主利祐侯作 銘「加州」兼六園姫小松ニテ
茶碗  飴釉渦紋 銘「玉兎」鵬雲斎大宗匠箱 初代長左衛門造
替   釘彫伊羅保 銘「嵯峨」
替   飴釉梅紋渦紋 鵬雲斎大宗匠箱 加賀前田家十八代当主 利祐侯・鵬雲斎大宗匠合作 長左衛門焼
蓋置  竹 仙叟在判 鵬雲斎大宗匠箱
建水  唐銅 本願寺伝来
御茶  鵬雲斎大宗匠好 好古の白 上林詰
御菓子 杜の秋 森八製
器   鶏龍山絵高麗
莨盆  本多家好 伝来
火入  天啓赤絵 有平
莨壺  独楽
煙管  淡々斎好 浄益作

なお、点心席は金沢・浅田屋が担当。9月24日(月)には、裏千家十五代鵬雲斎・千玄室氏の記念講演会及び、千玄室氏、加賀前田家十八代当主・前田利祐氏、十代大樋長左衛門氏の鼎談が開催されました。

▼第33回小山冨士夫記念賞(褒章の部)が、金沢陽氏(出光美術館学芸課長代理)、ルイーズ・A・コート氏(フリアー美術館学芸員)に決定され、10月4日(木)午後6時から日比谷図書文化館にて授与式が行われました。本賞は、古陶磁研究に関する顕著な成果をあげた研究者に対して贈られています。

▼「第46回公募展女流陶芸」展が京都市美術館で11月21日(水)から27日(火)まで開催される。

▼「現代茨城の陶芸展 GEMSTONE─笠間の四人」展が茨城県陶芸美術館(電話:0296-70-0011)にて平成25年2月11日(祝)まで開催されています。成形、焼成、加飾といった造形要素の中から自身の表現を模索し、進化・変容を加えながら積極的に発表を続ける新進気鋭の陶芸家、戸田浩二・須藤訓史・大野佳典・澤田勇人の4氏の作品が並びます。

▼「2012伊丹国際クラフト展 主題 酒器・酒盃台」が11月17日(土)から12月24日(休)まで伊丹市立工芸センター(電話:072-772-5557)にて開催されます。国内外339名(うち海外34名)より94名の作品554点が選出され、大賞には梶間智絵氏の「虹の雫」(磁器)が選ばれました。

▼「公募展 2012ながさき陶磁展」の審査会が9月13日に行われ、入賞19点、入選30点が選ぱれました。今回は「生活陶磁器」「美術工芸」「デザインアイデア」の三部門に県内外の73人、128点が出品されました。各部門の最優秀賞は次のとおり。生活陶磁器部門が小島鉄平氏の「黄釉スリップウェア鹿紋大鉢」、美術工芸部門が平山清美氏の「静寂」、デザインアイデア部門が岡田陽子氏の「water stool」。11月2日(金)~4日(日)には波佐見町のギャラリー「モンネポルト」で発表展が開かれます。

▼「ドームやきものワールド2012」が11月16日(金)~21日(水)までナゴヤドームで開催されます。今年のテーマは「マイスタイル」。展示、トークショー、体験コーナーなど食と生活にまつわるイベントも多数催されます(HP)。入場料1,000円(前売800円)、問合せ先:ドームやきものワールド実行委員会事務局(中日新聞社・社会事業部)電話:052-221-0955。

▼「交差する視点とかたち Vol.5」展が、北海道立釧路芸術館(電話:0154-23-2381)にて11月30日(金)から12月24日(休)まで開催されます。道内外で活躍する中堅・ベテラン作家による現代アートの第5回展。本展では、阿部典英(立体)、下沢敏也(陶)、鯉江良二(陶)、内田剛一(陶)など過去4回の12作家に地元作家の作品も紹介されます。

▼「梅本孝征・輿語小津恵」展が瀬戸市新世紀工芸館(電話:0561-97-1001)にて来年1月27日(日)まで開催さます。

▼「三宅紀保陶芸展」が瀬戸市美術館(電話:0561-84-1093)にて来年1月13日(日)まで開催します。

▼4月1日から賛助会員の募集を始めました。一口一万円で五口からです。現在の賛助会員はイセ文化基金、井上オリエンタルアi卜、北山美術店、神通静玩堂、鈴木藏氏、中島宏氏、はごろもフーズ、繭山龍泉堂、渡邊三方堂のほか、新たに十四代今泉今右衛門氏、原田拾六氏からお申し込みがありました。心より感謝申し上げます。

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