協会ニュース 『陶説』平成23年4月号より

▼平成23年度の会員のための陶磁研究会を次のように展覧会に合わせて開催いたします。

[4月研究会]
「静嘉堂の東洋陶磁 PartII 日本陶磁名品展」
場所 静嘉堂文庫美術館・講堂
  (東京都世田谷区岡本2-23-1 電話:03-3700-0007)
日時 4月29日(祝)午前11時から(所要時間約1時間半)
講師 山田正樹(同美術館学芸員)
定員 50名
参加費 入館料のみ(一般800円)
やきものの国、日本。人々の生活のなかに生まれた日本のやきものは、近世に至って一斉に花開きました。桃山時代から江戸時代にかけて、宴や茶の湯の文化とともに発展し、各地でその土地ごとの特徴豊かな陶磁器が焼かれるようになりました。志野・織部の飄逸な趣、唐津焼の大らかさ、備前焼の土の味わい、樂焼の佗び、京焼の雅、伊万里焼の絢爛たる輝き─日本の風土に育まれたうつわが内に秘めるさまざまな美のかたちを紹介する。桃山から江戸時代の名品を中心に静嘉堂の日本陶磁コレクションが幅広く展示される初めての展覧会です。

[7月研究会]
「明・清陶磁の名品─官窯の洗練、民窯の創造」
場所 出光美術館 レクチャールーム(千代田区丸の内3-1-1 ハローダイヤル03-5777-8600)
日時 7月1日(金)午前10時30分から(所要時間約一時間半)
講師 金沢陽(同美術館主任学芸員)
定員 30名
参加費 入館料のみ(一般1,000円、20名以上の場合は80O円になりますので、追って連絡いたします。)

中国陶磁史のピークのひとつは、官窯・民窯が相和して傑作を作り続けた明・清時代の陶磁に求められます。それらは常に金属器・漆器の風下にあった陶磁器が、芸術品として独自の発展を達成した時期にあたります。本展では、官窯の置かれた景徳鎮の青花・五彩・粉彩などを中心とした景徳鎮磁器に、各地で花開いた特色ある明・清時代の民窯陶磁を加えて、出光コレクションの明・清陶磁の名品を一同に展観し、中国陶磁の究極の成就をご覧いただきたいと思います。

研究会に参加ご希望の方は電話もしくはFAXで日本陶磁協会事務局(電話:03-3292-7124/FAX:03-3292-7125)までお申し込みください。

第14回やきもの文化講座
「日本人が愛したやきもの第1回 朝鮮陶磁・李朝白磁」
場所 根津美術館・講堂(東京都港区南青山6丁目5番1号 電話:03-3400-2536)
日時 6月8日(水)午後1時30分より
講師 伊藤郁太郎氏(元・大阪市立東洋陶磁美術館館長)
定員 140名
参加費 会員2,500円、一般3,000円(入館料込み)

平成23年度から「やきもの文化講座」は根津美術館・講堂にて開催することとなりました。今年度は、日本人が愛したやきものをテーマに、伊藤郁太郎氏(6月)、樂吉左衛門氏(9月)、林屋晴三氏(12月)の御三方に講演していただきます。
このシリーズは、日本人の美意識をもう一度再確認し、日本人が愛したやきものをもう一度見直してみようという企画です。その第一回目は朝鮮陶磁。なかでも特に人気の高い「李朝白磁」について伊藤郁太郎氏に話していただきます。李朝白磁とは、朝鮮王朝時代に作られた白磁のことで、『五洲衍文長箋散稿」の中には、「わが国の陶磁は潔白なるを以て其の長点とす」という故事が見られます。そして、1460-70年代には官窯(分院)が築かれ、白磁の生産が本格化します。のち、官窯の脇窯や地方窯でも白磁が焼かれますが、官窯と民窯の違い、その歴史、また、日本人が愛した李朝白磁の名品などについて話していただく予定です。なお、当日は李朝白磁の名品を10点ほど会場に展示いたします。

研究会に参加ご希望の方は電話もしくはFAXで日本陶磁協会事務局(電話:03-3292-7124/FAX:03-3292-7125)までお申し込みください。追って振替用紙をお送りいたします。

▼「第21回日本陶芸展」の受賞者が発表されました。今回、応募総数は725点、うち入賞・入選作品は135点でした。第21回の大賞・桂宮賜杯は、第一部から石橋裕史氏(京都府)の「彩刻磁鉢『瀝瀝』」が選ばれました。準大賞・日本陶芸展賞は、第二部から五味謙二氏(岐阜県)の「彩土器」、優秀作品賞は、文部科学大臣賞が三崎哲郎氏(千葉県)の「糸抜き波状紋大鉢」(第一部)に、毎日新聞社賞が高津未央氏(岐阜県)の「そこに生息する0903」(第二部)と六平氏(佐賀県)の「青白磁緑錆折縁組鉢」(第三部)に決まりました。また特別賞は茨城県陶芸美術館賞を、室伏英治氏(静岡県)の「Nerikomi Porcelain『モノクローム・エフェクト』」(第一部)が、TOTO賞を土井雅文氏(奈良市)の「鉄釉掛分組鉢」(第三部)が受賞しました。なお、東京展は4月6日から12日まで大丸東京店にて開催。その後、6月1日から8日まで大丸心斎橋店、7月9日から9月4日まで茨城県陶芸美術館、2012年2月18日から3月25日まで高浜市やきものの里かわら美術館を巡回します。

▼「第26回国民文化祭京都2011 美術展(工芸)」の応募は、平成23年8月10日(金)が締め切りです。分野は陶芸、木工、竹、漆、染織、ガラス、金工、その他。応募資格は高校生以上で一人一点、自作未発表の作品に限ります。詳しくは、〒622-8651京都府南丹市園部町小桜町47番地 南丹市役所内 第26回国民文化祭南丹市実行委員会事務局 電話:0771-68-0003  FAX:0771-63-0653

▼「新宮さやか展─陶・蝕─」が4月9日(土)から5月8日(日)までINAXライブミュージアム(愛知県常滑市奥栄町1-130 電話:0569-34-8282)で開催される。

▼「古陶磁と李朝家具展」が4月12日(火)から23三(土)まで名古屋の橋本美術(電話:052-262-8470)で開催されます。

▼「三原研陶展─鼓動─」が4月14日(木)から23日(土)まで、南青山の酉福ギャラリー(電話:03-5411-2900)で開催されます。

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