協会ニュース 『陶説』平成18年9月号より

▼会員のための陶磁研究会を次のように開催いたします。

[10月研究会]
「インペリアル・ポースレン・オブ・清朝 華麗なる宮廷磁器」
場所:静嘉堂文庫美術館・レクチャールーム
日時:1O月24日(火)午前11時より
講師:同館学芸員・長谷川祥子氏(入館料のみ)

静嘉堂文庫美術館の清朝陶磁は、岩崎小彌太が大正から昭和初期にかけて鑑賞陶器の視点から蒐集したものを中心に、先代の岩崎彌之助が明治期の御雇外国人・フランシス・ブリンクリーから購入した作品群も含み、幅広く豊かな内容のものです。本展では、その中から優品約90点を精選し、公開されます。清朝陶磁の魅力について長谷川祥子さんに講演をお願いいたしました。

[11月研究会]
「鑑賞陶器の流れ」(仮)
場所:NHK青山荘(東京都港区南青山5-2-20)
日時:11月9日(木)午後1時半より
講師:繭山龍泉堂・川島公之氏(参加費3,000円)

わが国で、中国陶磁を主流とした鑑賞陶磁器の蒐集が始まってから約100年といわれる。その歴史の流れを追いながら、日本人の高い美意識によって将来された作品をとりあげ、それにまつわるエピソードなどを交えながら繭山龍泉堂・川島公之氏が講演されます。なお、9月は休会。10月、11月は定員100名。お申込みは、電話もしくはFAXで日本陶磁協会事務局(電話03-3292-7124)までお願いいたします。

▼〈日本陶磁協会ギャラリートーク〉
北海道・苫小牧市博物館において10月1日(日)午前10時から、「出光美術館所蔵中国・磁州窯」展(9月30日~11月5日)にあわせて金沢陽氏(出光美術館学芸員)が当協会会員のためにギャラリートークを行ってくださることになりました。入館料各自負担、当協会(電話03-3292-7124)までお申し込み下さい。

▼平成16年に発足した日本陶磁協会明石支部の会員のコレクションおよび制作品を中心とする「やきものコレクション名品展」が、9月5日(火)から24日(日)まで明石市立文化博物館(明石市上ノ丸2-13-1)にて開催される。本展は、同博物館と明石支部による共催であり、9月17日(日)午後1時30分より、同博物館2階会議室にて日本陶磁協会主任研究員・森孝一による講演「陶磁器鑑賞のいろいろ」が催される。聴講は無料。ただし先着100名。お申込みは、電話078-918-5400 明石市立文化博物館まで。

▼富山支部の大会が9月23日(土)午前10時より午後5時まで、富山美術倶楽部にて開催される。今回の展観は「志野・織部の茶碗」、講師は林屋晴三理事。濃茶席の席主は谷野和敬庵氏、薄茶席の席主は林屋晴三氏。林屋氏は現代陶で道具組をされるとのこと。詳しくは、支部事務局(電話076-432-5081)新庄まで。

▼福岡支部の大会が9月30日(土)午前10時から午後3時まで福岡東洋陶磁美術館で開催される。今年度は畠山記念館の名碗を特別展観し、武内範男氏を講師に特別講演が催される。参加費は3,000円。なお、同館では「高麗茶碗とその周辺展」を開催中。詳しくは、福岡支部事務局(電話092-861-0054)上野まで。

▼「篠田義一展―作陶六十余年のあゆみ」が9月24日(日)まで、池田町立美術館(長野県北安曇郡池田町大字会染7782 電話0261-62-6600)で開催されている。長野県を代表する陶芸家・篠田義一の六〇余年にわたる作陶活動、そして師・近藤悠三との出会いをはじめ篠田を生んだその背景を作品と関連資料150点とともに紹介する。

▼赤膚焼研究会の第18回例会が9月30日(土)午後2時から4時まで、やまとこおりやま城ホール2階A・B会議室(大和郡山市北郡山町211-3)で開催される。講師は赤膚焼研究家の村上泰昭氏と大和郡山市教育委員会の山川均氏。演題は村上氏が「赤膚焼・小堀遠州印について」、山川氏が「出土した赤膚焼」。会費は500円。詳しくは事務局(電話0743-52-3274)小川一雅氏まで。

▼「智美術館大賞 現代の茶陶―造形の自由と用の見立て」と題した選抜展が10月15日まで開催される。今回の出品作家は鈴木蔵、鯉江良二、栗木達介、小池頌子、小川待子、黒田泰蔵、深見陶治、樂吉左衛門、金重有邦、川瀬忍、秋山陽、滝口和男、三原研と池田巌(漆芸家)で構成される。8月5日(土)午後3時から行われた受賞式では、大賞に鈴木蔵氏、奨励賞に小池頌子氏、秋山陽氏、特別賞に池田巌氏が選ばれた。

▼「書斎からの風景 滝口和男・森孝一二人展」が9月18日(月)から10月22日(日)まで、ギャラリー&カフェバークラインブルー(東京都千代田区神田神保町1-7 三光堂ビル2階 電話03-3295-2635)で開催される。今展は私の机上にある愛玩の小さきもの、また書斎から見える風景などを綴った12篇の文章に対して、陶芸家の滝口和男氏が陶芸作品をもって応えたもの。いわば言葉とやきもののコラボレーションである。平成16年に銀座和光4階のアートサロンで開催された第一回展に続くもので第一回展「こころの居場所」は「季刊銀花」でも紹介された。今展「書斎からの風景」では、私の12篇の文章と滝口作品12点が店内に飾られる。(森記)

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