やきもの界ニュース 『陶説』2022年9月号より

福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館の愛称決定

10月1日に開館する県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館(福井市安波賀町)の愛称が「あさみゅー」に決まりました。一乗谷は戦国時代に越前国を治めた大名朝倉氏の本拠地で、再来年春に予定されている北陸新幹線敦賀開業に向けて、県が博物館の整備を進めてきたものです。
愛称募集には県内外から応募があり、朝倉氏の「あさ」とミュージアムの「みゅー」を合わせた「あさみゅー」に決まったことが、8月13日のプレイベントで発表されました。

備前焼の手榴弾を寄贈

1988年に庭から発掘され「人間国宝が作った手榴弾」として話題になった、備前焼手榴弾400個余りが、8月2日に岡山県と備前市に寄贈されました。

これは、重要無形文化財「備前焼」保持者(人間国宝)、故・山本陶秀氏が、1945年頃に旧日本軍の依頼で制作したものです。終戦後40年以上経って自宅の庭から掘り出され、その後息子の備前焼作家、山本雄一氏が自宅に保管していました。77年前に作られた備前焼の手榴弾は、今後、備前市歴史民俗資料館などで展示・保管される予定です。

「第69回日本伝統工芸展」

日本橋三越本店を皮切りに左記のとおり巡回します。受賞結果については次号以降にてお知らせいたします。
日本橋三越本店:9月14日~26日
星ヶ丘三越:9月28日~10月2日
京都産業会館ホール:10月12日~14日
札幌三越:10月18日~23日
石川県立美術館:10月28日~11月6日
岡山県立美術館:11月17日~12月4日
島根県立美術館:12月7日~25日
香川県立ミュージアム:2023年1月2日~16日
仙台三越:1月20日~25日
福岡三越:2月1日~6日
広島県立美術館:2月15日~3月5日
大阪髙島屋:3月9日~14日

ロンドンで開催された樂直入の展覧会のインタビュー

5月12日から7月9日まで、ロンドンの画廊アネリー・ジュダ・ファイン・アートにて「カジミール・マレーヴィチと十五代樂吉左衞門・直入」の展覧会が開催されました。
同画廊のホームページでは、ルパート・フォークナー氏(前ビクトリア&アルバート博物館・東洋部日本美術担当シニアキュレーター)によるインタビュー動画が公開されています。展覧会に出品された最新の「ホワイトロック」シリーズの茶碗や、マレーヴィチの影響、樂長次郎について、樂直入氏が語っています。

「ロエベ財団クラフトプライズ2022」受賞者発表

スペインのブランド「ロエベ」が、陶磁器、木工、テキスタイルなど、多岐にわたる現代のクラフトに焦点をあて、新しい才能を発掘するために設立した「ロエベ財団クラフトプライズ」の受賞者が発表されました。
第5回目となる今回は、116の国と地域から3,100点以上の応募があり、大賞には韓国のダヘー・ジョンの馬毛を編んだ作品が、特別賞には南アフリカの作家がセント・アイヴスのリーチスタジオで制作した、大胆な形状の赤土の陶器などが選ばれました。
3年ぶりに展示も行われ、今回の会場となったソウル工芸博物館(韓国)では、日本から選出された竹芸家の四代田辺竹雲斎氏と漆芸作家の小梛真弓氏を含む、ファイナリスト30名の作品を7月31日まで展観。
主な受賞者は以下の通りです。
大賞 ダヘー・ジョン(韓国) 《A Time of Sincerity》
特別賞 アンディル・ディヤルヴァーヌ(南アフリカ) 《Cornish Wall》
特別賞 ユリア・オベマイア(ドイツ) 《Verbogen》

カテゴリー

公益社団法人 日本陶磁協会

検索