「工+藝」2026、東京美術倶楽部にて開催
2026年5月21日(木)から24日(日)の4日間、東京都港区の東京美術倶楽部3階において、「工+藝」2026(KO+GEI 2026)が開催されました。
東京美術倶楽部が2回目となる本展を主催し、現代工芸界を牽引する招待作家7名と新進気鋭の推薦作家50名、計57名による未発表作品を展示販売しました。会場では2階の茶室「済美庵」での呈茶や、秋元雄史氏・橋本麻里氏・島崎慶子氏・山下裕二氏によるギャラリーツアーも実施されました。
東京美術商協同組合の会員・青年会員合わせて570名の投票による第2回東京美術倶楽部大賞には孫苗氏《輪花香合 雪花》が輝き、優秀賞には田中里姫氏《楚々、憧憬》と橋本雅也氏《ニホンスイセン》の2作品が選出。また、4名の特別審査員が推薦作家の出品作からそれぞれ1点を選出。秋元雄史賞に牟田陽日氏《蓬茅と名月》、菊池寛実記念 智美術館賞に高橋奈己氏《白磁水指》、NIGO®賞に田中里姫氏《楚々、憧憬》、山下裕二賞に伊藤航氏《Gears─拗らせる線─》が選ばれました。
会期中の5月22日(金)には、「KOGEI GENEシンポジウム~これまでの工芸、これからの工芸~」を開催。国立工芸館元館長・唐澤昌宏氏による発表では、戦後の重要無形文化財制度の成立から近年のアートフェア展開に至る日本工芸の通史が俯瞰され、茶の湯の「見立て」精神が国際発信の核になり得ると語りました。メトロポリタン美術館学芸員・モニカ・ビンチク氏は、「工芸」概念が明治期の西洋との接触の中で歴史的に形成されたもの、そして万博の時代には、欧米のフォーマットに則った形や色、そして展示であったことを示し、いま美術館が担う「文化の翻訳」の役割と責任を問い直しました。V&A博物館名誉上席研究員・ルパート・フォークナー氏は、同館における日本工芸の受容史を辿りつつ、制作工程の可視化やつくり手との長期的協働の重要性を訴えました。
続くパネルディスカッションでは、元文化庁長官・青柳正規氏が加わり、ステレオタイプや誤解もまた文化理解への入口となり得るという逆説的な視点、日本工芸のコミュニティ的価値観がもたらすクオリティの特異性、漆や陶磁器を体験的に伝える教育の必要性、そして国際舞台で工芸を届ける人材育成の課題など、実践的かつ本質的な論点が活発に交わされました。本シンポジウムの模様は後日、オフィシャルサイトにてアーカイブ配信される予定です。
第122回 有田国際陶磁展
佐賀県・有田町・有田商工会議所主催の本展の入賞、入選者が決まりました。
美術工芸品・オブジェ部門は101名・107点の出品があり、70点が入選、うち15点が入賞しました。産業陶磁器部門は62名・74点の出品があり、18点が入賞しました。以下は主な受賞作品です。(敬称略)
【美術工芸品・オブジェ部門】
文部科学大臣賞《氷青釉銀彩鉢 粉雪》冨川秋子(神奈川)
2位・佐賀県知事賞《炭化彫紋文のある陶》今田拓志(広島)
3位・有田町長賞《波》植木薫(佐賀)
4位・有田商工会議所会頭賞《白の律動》浅倉貴子(神奈川)
*審査員 西川勝・福島善三・マルテル坂本牧子
【産業陶磁器部門】
経済産業大臣賞《kiriko ワインカップ》香蘭社(佐賀)
2位・佐賀県知事賞《六角高台小鉢》やま平窯(佐賀)
3位・有田町長賞《瑠璃釉天鵞絨唐草文鉢》坂本達也(佐賀)
4位・有田商工会議所会頭賞《花束文ティーセット》矢田久美子(佐賀)
*審査員 井戸真伸・能作克治・原田祐馬
第49回山口伝統工芸展
本展の入賞作品が決まりました。陶芸関係は以下のとおりです。 (敬称略)
日本工芸会山口支部長賞《象嵌彩色鉢》藤井謙次
NHK山口放送局賞《萩緋紋窯変花器》大和 稔
JAグループ山口・土の華賞《萩茶盌》二代玉村登陽
萩山口信用金庫賞《染付足付絵替わり五客鉢》松尾優子
そごう広島店賞 《刷毛目水指》坂倉正紘
第66回石川の伝統工芸展
本展の入賞作品が決まりました。陶芸関係は以下のとおりです。 (敬称略)
金沢市長賞《緑彩真麗線文組鉢》宮本雅夫
北國新聞社社長賞《白峰》中田博士
奨励賞《ちぢれ文広口花器》平田良仁、《自然釉櫛目紋壺》濤恵周
新人賞《季節の移ろい》森野由澄
第64回 日本現代工芸美術展
現代工芸美術家協会主催の本展の入賞作品が決まりました。陶芸関係は以下のとおりです。 (敬称略)
現代工芸本会員賞《風波》松永明(新潟)、《褐丹洞》村越郁夫(東京)
現代工芸賞《open the window 3》早川友加吏(新潟)、《高層の風》室屋政実(長崎)
第48回日本新工芸展
日本新工芸家連盟主催の本展の入賞作品が決まりました。陶芸関係は以下のとおりです。(敬称略)
京都府知事賞《光降る》戸出克彦
日本新工芸会員佳作賞《光の方へ─Ⅱ》田中忍
日本新工芸会友賞《侵蝕~縛~》太田学
日本新工芸賞《陽光》内田義信、《相反共存の美 [烏と牡丹]》室井朋子
日本新工芸奨励賞《花咲く丘》小菅りくえ、《鉄釉光彩鉢》松井祐人
第40回 四日市萬古陶磁器コンペ2026
「あおいうつわ」をテーマとした第40回展は、以下の入賞作を含む81点が入選しました。(敬称略)
グランプリ《星雲晴想─澄みゆくひととき─》せきあかね(茨城)
優秀賞《青瑶彩 結華》浅蔵一華(石川)、《こぶし文様蓋碗(春のおとずれ)》加藤美穂子(愛知)、《大鉢「アオの競演》岸田怜(長野)
Banko300th特別賞《青い磁の筥》須子有紀(東京)
審査員特別賞《ふるさと》井上絹世(三重)、《染付煎茶碗》橋本大輔(大阪)
U40特別賞《碧の抽出》三輪亮介(愛知)
*審査員 内田鋼一・長井千春・数馬桂子
ベトナム・ホイアンの薩摩焼美術館
ベトナムの世界文化遺産・ホイアンの旧市街に「薩摩焼美術館」が6月5日に開館しました。 ダナン市ホイアン区フンヴオン通り17番地。かつて御朱印船貿易で日本町が栄えた歴史的な地に、1500点あまりの所蔵品から展示されます。
