やきもの界ニュース 『陶説』2025年6月号より

奈良で須恵器をテーマとした展示とイベント開催

奈良文化財研究所では、夏期企画展として「須恵器をつくる −古代と現代をつなぐ陶の工の物語−」を開催します。また、関連したワークショップやギャラリートークなどのイベントも、あわせて開かれます。
日時:7月12日(土)~8月31日(日)9時〜17時
会場:平城宮いざない館 企画展示室 奈良市二条大路南3―5―1 ℡0742―36―8780
休館日:7月14日(月)
入館料:無料
〈関連イベント〉
◆体験ワークショップ (会場:平城宮いざない館 多目的室)
◯「須恵器文様の豆皿をつくろう!」 7月26日(土) 10時、13時30分(各回60分程度)
◯「陶硯〈円面硯〉をつくろう!」 7月27日(日) 10時(120分程度)
◆陶芸作家&奈文研研究員によるイベント
◯制作実演と解説 8月23日(土)13時30分(会場:平城宮いざない館 多目的室)
◯ギャラリートーク 8月24日(日)10時(会場:平城宮いざない館 企画展示室)
※申込方法は平城宮跡歴史公園Webサイトで公開予定。ギャラリートークは申込不要。

令和6年度愛知県芸術文化選奨受賞者

芸術文化の各分野において、その向上発展に貢献し、業績が顕著な個人・団体として、文化新人賞に陶芸家が表彰されました。
文化新人賞 酒井智也氏(陶芸)

常滑・輸出商の屋敷がギャラリーに

常滑で輸出用陶器の生産で知られた八木虎雄(1902~84)の邸宅が、「ギャラリー不及子」として生まれ変わりオープンしました。八木家の歴代当主が蒐集した常滑焼、現代の作家の作品を常設展示し、また地域の作家たちの発表の場として金曜から日曜に開館します。会館時間は、10時~16時。入館無料。常滑市多屋町5-40。

トキハクプロジェクト「学芸員と学ぶ講座」

休館中の土岐市美濃陶磁歴史館が市制70周年記念事業として開催中。本年度前半では4講座が設けられ、そのうち陶芸関係は以下のとおり。
タイトル:学芸員研究最前線「箱館焼−幕末、美濃の窯元と商人は何を目論んだのか?」
講師:春日美海氏(土岐市美濃陶磁歴史館学芸員)
日時:7月6日(日)13時30分から
会場:土岐市立駄知公民館 大ホール 土岐市駄知町1343―1
定員:60名
申込方法:メール(oki_museum@toki-bunka.or.jp)または電話(℡0572―55―1245)にて。
※詳細は土岐市文化振興事業団のウェブサイトをご覧ください。

第5回 瀬戸・藤四郎トリエンナーレ―瀬戸の原土を活かして

やきものづくりの原点に立ち返り「自ら土を採集し」「自ら採集した土で粘土をつくり」「自らその粘土で制作する」という、瀬戸市内の同じ原土で競う公募展。受賞者は以下のとおりです。なお本展は瀬戸市美術館(愛知県瀬戸市西茨町113−3、℡0561−84−1093)において6月15日(日)まで開催しています。『陶説』2025年6月号72~74頁の陶芸展記事もあわせてご覧ください。
グランプリ(藤四郎賞)
《バルス ~平和への道~》内田明美
審査員特別賞(市野雅彦賞)
《すってはいて》波多野祐希
審査員特別賞(隠﨑隆一賞)
《流転》中西雄一
審査員特別賞(唐澤昌宏賞)
《虚》岩渕幸治
審査員特別賞(花里麻理賞)
《ウクライナの空(空の壺)》佐藤千恵

(敬称略)

名美アートフェア2025

名古屋美術商協同組合加盟の美術商による美術品展示販売フェア。米近、伊藤美術店など31店舗が出展予定。会期中には特別講演会も開催されます。
会期:6月27日(金)~29日(日)10時~18時 ※29日のみ16時まで
会場:名古屋美術倶楽部 愛知県名古屋市中区栄3―12―13 ℡052―241―4356
特別講演会:「古田織部の人と書」 講師 増田孝氏 6月29日(日)13時~ ※当日11時より整理券配布

尾形香三夫追悼展

独自の形と文様による練上作品を制作して高い評価を得た尾形氏(1949~2022)の追悼展が、制作拠点であった北海道内で開催されます。氏は2016年に日本陶磁協会現代陶芸奨励賞(北海道展)を受賞、作品はメトロポリタン美術館など多くの美術館に収蔵されています。
会期:6月21日(土)~8月3日(日)
会場:江別市セラミックアートセンター 北海道江別市西野幌114―5 ℡011―385―1004

特別展「板谷波山 多彩な技法と表現」

新製マジョリカから葆光彩磁へ
板谷波山(1872-1963)は、東京高等工業学校(現 東京科学大学)の窯業科に嘱託として在籍した1903〜1913年の間に、輸出産業製品としての新製マジョリカのデザインに従事しながら、彼の代表的な作風ともなる「彩磁」「葆光彩磁」の研究・試作を行いました。取り組んだ、新製マジョリカ製品の他に、「彩磁」「葆光彩磁」の優品をはじめ、技法や試作の様子がうかがえる陶片や、「うつし釉」を用いた作品の制作過程で使用された「さや」の一部などを展示。また、窯業学を開講したゴットフリード・ワグネル、波山を慕って入学した河井寬次郎や濱田庄司の作品も展示。
会場:東京科学大学大岡山キャンパス 博物館(百年記念館)地下1階特別展示室A
日時:5月23日(金)〜年6月20日(金) 10時半〜16時半 ※土日祝日は閉室
入場料:無料

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公益社団法人 日本陶磁協会

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