▼ 第69回定期総会 公益社団法人 日本陶磁協会
5月20日(月)日本医事新報社ビルにて開催し、以下のとおり報告並びに決議されました。
報告事項
平成30年度(平成30年4月1日〜31年3月31日)事業報告書
本件は、上記の内容を報告いたしました。
決議事項
第1号議案
平成30年度(平成30年4月1日〜31年3月31日)計算書類
本件は、原案どおり承認可決されました。
第2号議案
理事・監事任期満了に伴う選任の件
退任する竹内順一理事を除く理事・監事は再任されました。さらに池谷正夫、伊藤嘉章両名が新たに理事に選任され、就任いたしました。
▼「第12回現代茶陶展」受賞作品決定
織部の日記念事業の一環として開催される全国公募の茶陶展。全国32都道府県243名・310点の応募より、入賞作品9点、入選作品60点。
TOKI織部大賞
「Like a Rolling Stone-Tsukechi Valley-」沼尻真一(岐阜)
TOKI織部優秀賞
「緑釉茶垸」黒岩達大(岐阜)
「白萩釉窯変面取水指」岡田裕(山口)
「刻紋銀彩向付」清水剛(兵庫)
TOKI織部奨励賞
「銹輝器『水指』」飯沼耕市(茨城)
「奏」川澄健司(奈良)
「青白磁四角彫水指」鬼丸尚幸(福岡)
「白磁菓子器」青木岳文(岐阜)
「銀彩組皿」岩佐昌昭(島根)
審査員:榎本徹/鈴木藏/赤沼多佳/伊藤嘉章(敬称略)
▼「第44回美濃陶芸展」受賞作品決定
美濃陶芸協会主催の隔年開催の公募展。
全国より82点の応募があり、入選は77点、うち受賞作品は下記のとおり。
美濃陶芸大賞
「水底(オゾコ)より」加藤真美(愛知)
新天皇御即位奉祝特別賞
「時象体」小割哲也(静岡)
中日陶芸賞
「ORIBE」水野雅之(岐阜)
中日奨励賞
「色彩秞深鉢」加納真爾(岐阜)
「黄彩の器」青山貴秀(岐阜)
「小宇宙」松岡孝司(愛知)
「泥彩象嵌線文花器」堀和蔵(岐阜)
「彩泥器「mono」」鈴木圭太(千葉)
審査員:金子賢治/伊藤嘉章/安藤日出武/玉置保夫/曽根洋司(敬称略)
▼「第33回 四日市萬古陶磁器コンペ2019」受賞作品決定
萬古陶磁器振興協同組合連合会が主催する公募展。
今展のテーマは「急須」(注ぐ機能のある陶磁器作品)
グランプリ
「moon shell」中根楽(兵庫)
優秀賞
「プクプクフグティー」伊野君江(東京)
「象嵌急須」清水孝幸(愛知)
「ティーポット三態」岩田義實(佐賀)
BANKO300th特別賞
「菊彫り模様急須」森國昭(三重)
審査員特別賞
「木型透かし萬古Mk-Ⅱ『花筏』」久保田学(三重)
「トルコブルーストライプ急須」加藤輝雄(愛知)
U40特別賞
「小鳥急須」石井美緒(福岡)
審査員:内田鋼一(委員長)/長井千春/数馬桂子(敬称略)
▼「第42回伝統九谷焼工芸展」受賞作品決定
石川県指定無形文化財保持団体「九谷焼技術保存会」が、技術保存・発展向上を図るための事業として毎年行っている公募展で、今展の大賞は河内範子氏(石川県能美市)の「花器(萩の図)」が選ばれました。
▼第58回日本現代工芸美術展
陶芸では下記のとおり選定されました。(敬称略)
内閣総理大臣賞
「記憶」武腰一憲
文部科学大臣賞
「水の路」桑原紀子
現代工芸副理事長賞
「茜さす」司辻健司
現代工芸本会員賞
「innocent blue」近藤賢
「波にのって」竹村岳
「深想-旅立ち-」冨坂惠美子
「無限」松永好昭
現代工芸賞
「かしましい駱駝」井上雅子
「霧氷」中市後達夫
現代工芸新人賞
「動きはじめた春」石田元子
「築-KIZUKU-」辻拓眞
京都市美術館 別館(6月4日〜9日)
金沢21世紀美術館(6月18日〜23日)
神奈川県民ホールギャラリー(6月27日〜7月3日)
徳島・あわぎんホール(7月20日〜28日)
に巡回(東京・名古屋は終了)
▼「岡田文化財団設立40周年記念 第14回パラミタ陶芸大賞展」
6月1日(土)〜7月28日(日)にパラミタミュージアム(☎059-391-1088)にて開催。今回も全国の美術館・画廊・評論家より推薦された「時代を代表する陶芸家」の上位6名の作家の作品が展示されます。
出品作家:井口大輔(栃木)/加藤智也(岐阜)/上出惠悟(石川)/高橋奈己(東京)/松永圭太(岐阜)/柳井友一(石川)(敬称略)
大賞の選考は、6月1日〜7月7日の一般来館者の投票により決まり、発表式は7月21日(日)に行われます。
▼「東洋陶磁学会 第47回大会」開催
今大会は、「北海道における陶磁文化の歴史と特質、そして未来」と題して7月19日(金)〜21日(日)に江別市セラミックアートセンター、江別市野幌公民館にて開催されます。基調講演、研究発表のほか、見学会も行われます。詳細および入会については公式サイトまたは事務局(☎03-3239-1277)まで。
趣旨
江別市セラミックアートセンターの開館25周年にあたり、小森忍の業績、北海道の東洋陶磁史研究の成果を集大成し、あわせて北海道陶芸の可能性を探ります。古代〜近代の陶磁史研究について、各時代の研究者による最新の成果に基づく研究発表、および北海道ゆかりの現代陶芸作家の作陶活動の紹介を行い、総合討論では今後の展望を検討します。見学会では陶芸工房・煉瓦工場等を訪問。
基調講演
「北海道陶芸の概況と本道における小森忍の軌跡」兼平一志
研究発表
「北海道島における本州産須恵器の流通―5世紀~11世紀―」鈴木琢也
「奥羽から見た北海道島―12~14世紀―」飯村均
「北海道島における陶磁器流通―12世紀~19世紀―」関根達人
「北海道における近代窯業の展開―箱館焼から小森忍まで―」園部真幸
「陶芸・新天地―北からの発信―」中村裕
「江別での磁器制作について」北川智浩
「北海道から沖縄、そして千葉へ―自然と風土、故郷と制作について―」高橋朋子
「北海道の風土とやきもの」下沢敏也
見学会
7月19日(金)午後
米澤煉瓦(株)工場(江別市)
(株)こぶ志陶苑 こぶ志窯(岩見沢市)
7月20日(土)午前
江別市セラミックアートセンター
セラミックアートセンター開館25周年記念
「小森忍・河井寬次郎・濱田庄司―陶磁器研究とそれぞれの開花―」
▼萩焼・三輪窯 三輪和彦さんが十三代休雪襲名
山口県萩市の萩焼の代表的窯元、三輪窯の十二代三輪休雪氏(73)=本名・龍作(りょうさく)=の弟の和彦氏(67)が、十三代休雪を襲名しました。十二代は龍氣生(りゅうきしょう)と号して作陶活動を続けます。
和彦氏は人間国宝の十一代休雪(2012年死去)の三男で、龍気生氏は長男。
▼小松市に九谷焼工程見学施設が完成
石川県小松市に、九谷焼の土作りから製作工房、ギャラリーなどの複合施設「九谷セラミック・ラボラトリー」がオープンしました。
建築家の隈研吾氏が設計した、緑化を施した大きな屋根をもつ木造平屋造りで、花坂陶石と呼ばれる岩石を砕いて九谷焼の原料となる土を製造する工場を備えています。
陶土ができるまでの工程見学や、器の成形・上絵付けの体験など、九谷焼が完成するまでの一連の流れを体感できることを目指したもの。
住所
住所 石川県小松市若杉町ア91番地(小松駅より車で10分)
開館時間
10時〜17時(入館は16時30分まで)
休館
水曜・年末年始
入館料
一般300円
高校生以下150円
▼豪族の名刻む須恵器 愛媛県今治市で出土
今治市の「新谷古新谷(にやこにや)遺跡」で今年3月、壺の形をした須恵器の一部が出土しました。
直径7センチほどの底部に「凡直(おおしのあたい)」、その下に「万」と「呂」を合わせた文字、さらに右横には「龍」と推定される文字が刻まれています。「凡直」は古代氏族の名前であり、豪族の名前が刻まれた須恵器が見つかるのは県内では初めてです。形の特徴から8世紀後半ごろのものと見られ、出土の状況などから須恵器は祭祀などに使われていたと考えられます。
▼第29回茶道文化学術賞 受賞者決定
茶道文化学術賞は、その年に発表された茶道文化に関するすぐれた研究を顕彰するものです。平成30年度受賞者は、桐浴邦夫氏『茶の湯空間の近代-世界を見据えた和風建築』(思文閣出版刊)、木塚久仁子氏『松平不昧 名物に懸けた大名茶人』(帯出版社刊)
▼開館45年を迎えた町田市立博物館は、6月16日(日)まで開催の「町田市立博物館最終展 -工芸美術の名品」をもって現在の建物での展示事業が終了となります。同館が所蔵するガラスや陶磁器などの工芸美術コレクションは、新しく建設予定の町田市立国際工芸美術館(仮)に引き継がれることになります。
ファイナル展示は2部構成で、第1部では町田市立博物館のコレクションのあゆみを名品約35点とともにたどります。第2部ではコレクションのなかでもガラスと陶磁器にスポットを当て、〈赤〉と〈青〉に着目して選んだ古今東西の作品約100点が展示されます。(本誌95頁参照)
また、愛知県陶磁美術館(☎0561-84-7474)では「黄金の地と南の海から -町田市立博物館所蔵 東南アジア陶磁コレクション-」を6月16日(日)まで開催しています。(本誌96頁参照)
▼「幸兵衛窯歴代展〜五代加藤幸兵衛、六代加藤卓男、七代加藤幸兵衛、八代加藤亮太郎〜」
6月26日(水)〜9月29日(日)にとうしん美濃陶芸美術館(☎0572-22-1155)にて開催。1804年に多治見・市之倉に開窯して200年以上の歴史を刻む窯元、幸兵衛窯について紹介します。(本誌98頁参照)
▼「名美アートフェア」
名古屋美術倶楽部(名古屋市中区栄3-12-13 ☎052-241-4356)にて6月28日(金)〜30日(日)に開催。開催時間は午前10時〜午後6時(最終日は午後5時)まで。