▼根津美術館で開催中の特別展「仁清の茶碗と館蔵の名碗」の特別観賞会と講演「仁清の茶碗について」(講師・西田宏子)を3月26日(金)午後1時30分より3時30分まで、日本陶磁協会会員のために行います。参加ご希望の方は葉書またはFAX(03-3292-7125)にて協会事務局宛にお申し込み下さい。定員は80名。定員になり次第締切ります。会費は3000円(入場料・図録代含)です。詳しくは、電話03-3292-7124 協会事務局まで。
▼日本陶磁協会主催による「第3回やきもの文化講座」が4月4日(日)午後1時30分より3時30分まで、NHK青山荘(東京都港区南青山5-2-20)で開催されます。今回は、 黒田和哉常任理事に「魯山人の陶芸」について講演していただきます。当日は、特別に魯山人の作品も持参していただく予定です。会費は3000円。参加ご希望の方は、3月25日までに協会事務局まで葉書もしくはFAX(03-3292-7125)にてお申し込み下さい。折り返し、振込用紙をお送りいたします。定貞100名。定員になり次第締切ります。詳しくは、電話03-3292-7124 協会事務局まで。
▼新規本部会員
愛知芸術文化センター(愛知)、エフ・エフ・アイ株式会社(大阪)、北庄司恵一(大阪)、国井勝(千葉)、倉橋秀明(香川)、島本千恵子(埼玉)、菅野ゆりゑ(東京)、高野楚海(三重)、前田利裕(東京)、増山茂(茨城)、宮川泰夫(千葉)、なお、島本千恵子さんは杉浦澄子さんの綺介です。
▼愛知中国古陶磁研究会第1回展覧会「青磁を楽しむ」が、3月6日から21日まで愛知県陶磁資料館で開催される。また、同展に合せて3月6日(土)、7日(日)と記念シンポジュウム「中国陶磁研究の“今”」が開かれる。
6日午後1時からは、沈岳明氏(中国・浙江省文物考古研究所研究員)による「南宋初期の越窯青瓷について」、劉朝暉氏(中国・復旦大学副教授)による「明末・清初青花瓷器の諸問題(仮題)」、小林仁氏(大阪市立東洋陶磁美術館学芸員)による「北朝陶俑の成立とその展開」の講演が行われる。
また、7日午前10時からは森達也氏(愛知県陶磁資料館学芸員)による「江南と華北を結ぶ青瓷の系譜―唐・五代・宋―」、出川哲朗氏(大阪市立東洋陶磁美術館学芸課長)による「釣窯の諸問題(仮題)」、守屋雅史氏(大阪市立美術館学芸課長代理)による「磁州窯系陶器の諸問題」、長谷川祥子氏(静嘉堂文庫美術館学芸員)による「元時代・青花磁器誕生の諸相」、今井敦氏(東京国立博物館主任研究員)による「鎌倉時代の中国陶磁の受容について」、矢島律子氏(町田市立博物館学芸員)による「中国における陶磁観賞の諸相―南宋・元・明を中心に―」の研究発表が行われる。
詳しくは、電話0561-84-7474 愛知県陶磁資料館学芸課 森・小川まで。
▼1月19日(月)午後2時より銀座・和光7階会議室にて、平成15年度日本陶磁協会賞および金賞の選考委員会が開かれました。
当日の出席者は梅澤信子氏、金子賢治氏、唐沢昌宏氏、黒田和哉氏、中ノ堂一信氏、宮島格三氏、森孝一氏、弓場紀知氏の8名で、西田宏子氏、長谷部満彦氏、吉岡庸治氏、吉田耕三氏の4名は欠席でした。
推薦委員の井上隆生氏、乾由明氏、竹田博志氏、林屋晴三氏から推薦された日本陶磁協会賞の候補は10名でしたが、選考委員から出された候補はさらに増え17名でした。うち上位3名前田昭博氏、辻村史朗氏、杉浦康益氏で投票した結果、圧倒的多数で前田昭博氏が平成15年度日本陶磁協会賞作家に選ばれました。
また、推薦委員から推薦された金賞候補は8名でしたが、選考委員から出された候補は11名でした。激しい討議が繰り広げられ、坪井明日香氏、加藤清之氏の上位2名で投票された結果、圧倒的多数で坪井明日香氏が平成15年度日本陶磁協会賞金賞作家に選ばれました。
さらに、日本陶磁協会賞制定50年を記念して、三輪壽雪氏に「日本陶磁協会賞制定50年記念賞」を贈ることに全員一致で決定しました。
なお、3名の受賞式と記念展を7月下旬に銀座・和光6階ホールにて行います。
前田氏は1954年、鳥取県生れ。大阪芸術大を卒業後、独自に自磁の世界を追求。面取り技法と柔らかな釉調とが調和し光と影が織りなす豊かな造形世界を確立した。1985年、第2回田部美術館大賞茶の湯の造形展「優秀賞」受賞。1991年、第11回日本陶芸展「毎日新聞社賞」受賞。1996年、滋賀県立陶芸の森・陶芸館の企画展「?」現代の陶芸美展に招待出品。東京国立近代美術館の特別展「磁器の表現―1990年代の展開」に招待出品。1997年、第10回MOA岡田茂吉賞展「優秀賞」受賞。1998年、第5回国際現代磁器トリエンナーレ展入選(スイス)。1999年、鳥取市文化賞受賞。2000年、「やきもの探訪展2000」招待出品。2001年、「神聖なる白展」招待出品(ローマ日本文化会館・イタリア)。2002年、国際現代陶芸展招待出品(台湾)。現代陶芸の100年展「日本陶芸の展開」招待出品(岐阜県現代陶芸美術館)。2003年、「現代陶芸の華―西日本の作家を中心に―」招待出品。「白磁、青磁の世界―板谷波山・富田憲吉から現代への軌跡―」招待出品(以上、茨城県陶芸術館)。20回記念田部美術館大賞「茶の湯の造形展」大賞受賞。日本伝統工芸展50年記念展「わざの美」招待出品。2003 第2回京畿道世界陶磁ビエンナーレ銅賞受賞(韓国)。第50回日本伝統工芸展「第50回展記念賞」受賞。
坪井氏は1932年、大阪生れ。色絵磁器の人間国宝・富本憲吉氏に師事し、現代的感性に満ちた作陶を展開。1959年には、全国の女性陶芸家に呼び掛けて「女流陶芸」を結成、今日までその指導者として活躍してきた。
1970年、京都国立近代美術館の「現代の陶芸―ヨーロッパと日本」に出品。1971年、 「ファエンツァ国際陶芸展―現代の陶芸」に出品(米国・カナダ・日本)。1980年、「現代陶芸100選」展に出品。1984年、フランス国立セーブル製陶創作アトリエに招聘される。1986年、ユーゴスラビア国際陶芸展、ニヨン国際陶磁器トリエンナーレ招待出品。1988年、京都美術文化賞受賞。1989年、「第1回京都美術文化賞受賞記念展」出品。1990年、京都府あけぼの賞受賞。1991年、京都市芸術功労賞受賞。1992年、「女流陶芸 in TOKYO」出品。京都府文化功労賞受賞。1993年、愛知県立美術館の「現代陶芸1950~1990」に出品。フランス、シャトーベイシュベル国際現代芸術センターに招待。京都国立近代美術館の「世界の工芸―所蔵作品による―展」に出品。1994年、京都市立美術館の「平安遷都1200年記念美術選抜展」に出品。「シャトーベイシュベル国際現代芸術展」 に出品。1995年、「日本陶芸展」に招待出品(ハワイ)。1997年、「世界の色絵陶磁器展」招待出品。2000年、「フレッヒェン国際陶芸展」招待出品(ドイツ)。2001年、京都国立近代美術館の「京都の工芸―完1945~2000」展に出品。茨城県陶芸美術館の「現代陶芸の精鋭展」に出品。滋賀県立陶芸の森・陶芸館の「女性たちの陶芸―“女流陶芸”と欧米作家たちとの競演―」に出品。2002年、東京国立近代美術館の「モチーフでたどる近代工芸の名作展」に出品。岐阜県現代陶芸美術館の「日本陶芸の展開展」に出品。2003年、滋賀県立陶芸の森アーティストインレジデンスに招待、制作する。
萩焼の人間国宝であり、94歳の今日も現役で作陶に取り組むその姿勢に対して、記念賞を贈ることに決定。三輪氏は1910年、萩の三輪窯九代雪堂の三男として生れる。1927年、十代休雪に師事して家業に従事する。1987年、第4回「日本伝統工芸展」初入選、以後第20回まで連続入選。1958年、第7回「現代日本陶芸展」出品。1959年、「現代国際陶芸展」に招待出品。1960年、日本工芸会正会員。1961年、山口県芸術文化振興奨励賞を受賞。1966年、「日本陶磁協会香合・花入展」に出品。アメリカ国際芸術見本市」に招待出品。1967年、十一代休雪を襲名。1968年、「新世代展」(岡山)に招待出品、中国新聞社中国文化賞を受賞。1970年、山口県選奨(文化功労)を受賞。1971年、毎日新聞社主催「第1回日本陶芸展」に招待出品。1972年、日本工芸会理事。1972年、「第1回中日国際陶芸展」に招待出品。1976年、紫綬褒章受賞。1979年。山口県立美術館顧問。1982年、勲四等瑞宝章受賞。1983年、重要無形文化財(萩焼)保持者に認定される。1995年、山口県立美術館「はぎやき展―破格と前衛の造形―」に出品。2003年、壽雪と改名する。文化庁の依頼にて工芸技術記録映画「鬼萩-萩焼十一代三輪休雪のわざ」を撮る。