やきもの界ニュース 『陶説』2022年3月号より

工芸の素材や道具に関する調査

一般社団法人ザ・ クリエイション・オブ・ジャパンでは、工芸素材や道具、工程技術者に関するアンケートを実施しています。近い将来に枯渇が懸念される工芸素材や道具、工程技術者に関する調査で、 実際に課題に直面している方が対象です。ものづくりをする上で素材や道具にお困りの方、また、周囲のものづくりのプロから聞き取り調査をしてくださる方の協力を呼びかけています。内容は以下の2種類です。

1「WANTED」 探しているのにみつからないもの
入手困難で困っている工芸素材、道具、工程技術者を書いてもらうもの。求める条件(数量・サイズや価格含む)を明らかにすることで、採取や制作に携わる方や、素材の在庫を持つ人が供給を現実的に考えやすくなるための調査です。

2「YELLOW LIST」社会で連携して維持・継続の手立てを考えたいもの
今後入手困難が予想される素材や道具、 工程技術者の現状を書いてもらうもの。問題点をあぶり出し、絶滅を阻止するために役立てる調査です。
詳細および記入シートのダウンロードは、CoJ 公式ウェブサイトにて。

備前焼陶友会がネットショップを開設

備前焼の伝統の保存と継承などを目的に活動する岡山県備前焼陶友会が、専門のネットショップ『+b 備前焼ショッピングサイト』(https://bizenyaki -plusb.jp/ )を開設しました。新型コロナウィルス感染拡大により観光客の減少と購買が落ちていることから、オンライン販売の強化に舵を切りました。
岡山県指定重要無形文化財・山本雄一氏、窯元・金重利陶苑ら総勢37名の作品を取り揃え、手軽に日常でも使えて、暮らしに彩りを与える備前焼を提案しています。

オンライン開催 大阪市立東洋陶磁美術館 第14回李秉昌博士記念公開講座
「高麗陶磁と磁州窯系陶磁」

在日韓国人、故李秉昌博士による韓国陶磁研究のための寄付によって開催される講座で、今回、高麗陶磁と磁州窯系陶磁をテーマに、関連する最新の研究成果について、韓国・中国・日本の第1線の研究者が講演されます。
<プログラム内容>
基調講演 「磁州窯と磁州窯系について」森達也氏(沖縄県立芸術大学教授)
〇講演1「磁州窯剔花技法の変遷と対外的影響についての浅説」/ 趙学鋒氏(中国・磁州窯博物館 館長)
〇講演2「中国磁州窯系絞胎磁器と高麗練理文磁器との関係」/ 張南原氏(韓国・梨花女子大学校教授)
〇講演3「日本出土の磁州窯系陶器」/ 鈴木裕子氏(株式会社イビソク技術部)
〇講演4「磁州窯系の広がりと高麗陶磁―伝開城出土品を中心に」/ 鄭銀珍(大阪市立東洋陶磁美術館 主任学芸員)
日時:3月5日(土)13時15分~17時 申込みフォームより事前にお申込みください。
料金:無料
問合先:
申込・配信については、06―6226―4006(アートエリアB1、12時~19時、月休)
内容については、06―6223―0055(大阪市立東洋陶磁美術館)
※公開講座終了後、YouTubeにて期間限定配信する予定です。詳細は3月9日頃公開する大阪市立東洋陶磁美術館ホームページの「お知らせ」の情報をご覧ください。

アートフェア東京2022

本展は、古美術・工芸から、日本画・近代美術・現代アートまで、幅広い作品のアートが展示されるフェアとして、2005年から開催している日本最大級の国際的なアートフェアです。今回は「Art, art, ART」をテーマに148軒のギャラリー・美術商が参加します。
会期:3月11日(金)12時~19時、12日(土)12時~19時、13日(日)12時~16時
会場:東京国際フォーラム・ホールE、ロビーギャラリー(東京都1000代田区丸の内3―5―1)
料金:前売4,000円 当日5,000円(ともに税込)
※前売、当日券ともに事前オンライン予約制(「アートフェア東京2022」ウェブサイトより申込)
※詳細はウェブサイトまたは電話(03―5797―7912)にてお問合わせください。

◆一部の出展内容をご紹介します◆(店名につづくカッコ内の数字はブース番号、50音順)。
ギャラリーこちゅうきょ(N17)
「木野智史―実 Jitsu―」展を開催。日本橋・壺中居にて3月15日(火)~20日(日)に開催する同展の先行展示で、新作約20点より一部を展示します。

銀座 黒田陶苑(N5)
「MINGEI」展を開催。河井寛次郎、富本憲吉、濱田庄司、バーナード・リーチ、芹沢銈介、棟方志功などの作品、十数点を展示します。

しぶや黒田陶苑(N21)
「内田鋼一作品展」を開催。しぶや黒田陶苑にて3月18日(金)~27(日)に開催する同展の先行展示で、オブジェ・壺などを出品予定。

繭山龍泉堂(N26)
「李朝の壺」展を開催。白磁、染付、鉄砂などの李朝の優品を展示します。

水戸忠交易(N23)
「土の個々」展を開催。土と釉薬、素材本来の特徴や表情に向き合い、エネルギーと創造性に満ち溢れた大作を展開する泉田之也氏・五味謙二氏・橋本知成氏の作品を特集展示します。

渡邊三方堂(N64)
「韓国美術 高麗青磁の世界」展を開催。「青磁鉄絵牡丹文盒子」(濱田庄司旧蔵)ほか、輪花皿、退酒器など高麗青磁の優品、十余点を展示します。

濱田窯の長屋門修繕へ

修復のための支援を呼びかけていた「濱田庄司とバーナード・リーチの茅葺き長屋門再生と創造」プロジェクトが成功裡に終了しました。
長屋門は濱田窯の入口にある茅葺き屋根の建物。1934年にバーナード ・リーチが益子に滞在した際に工房兼居室として使っていました。濱田庄司とリーチの友情を象徴する建物として愛されてきましたが、経年による屋根や床下の損傷が進み、修繕費用調達のための寄付をクラウドファウンディング(CF)で呼びかけたところ、当初の目標額800万円を大きく上回る1140万円近くの支援が寄せられました。
この資金で、当初目標としていた長屋門の茅葺き屋根の葺き替えと土台修復工事に加えて、土壁や電気設備の補修、その他の老朽化部分の修復も行う予定です。

「笠間焼のルーツを守れ」有志ら資金支援呼び掛け

笠間焼が生まれて今年でちょうど250年。その発祥の地として知られる久野陶園(茨城県笠間市)が、存続をかけたクラウドファウンディング(CF)に取り組んでいます。
久野陶園は江戸時代の安永年中(1772~81年)に、信楽から来た陶工がやきものを始めた場所。14房ある登り窯は市の指定文化財に登録されて、2020年には日本遺産に認定されました。
そのほか、明治時代に建てられた工場内には大量生産体制のためのベルト式動力轆轤(ろくろ)(モーター駆動)など、歴史的な資料価値のある設備や道具も多く残っています。しかし、建物や附帯設備の老朽化によって個人単位での維持管理が困難となり、このほど有志がCFを立ち上げて広く支援を募ることになりました。修復だけではなく、今後はギャラリーやイベントのためのスペースやカフェなど、新たな「場」の創生を目指しています。
CFの期間は3月31日23時まで。詳細はこちらから

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公益社団法人 日本陶磁協会

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