やきもの界ニュース 『陶説』2021年5月号より

第117回有田国際陶磁展

佐賀県・有田町・有田商工会議所主催の本展の入賞、入選者が4月7日に佐賀県立九州陶磁文化館にて発表されました。美術工芸品・オブジェ部門は94名・102点の出品があり、70点が入選、うち15点が入賞しました。産業陶磁器部門は55名・70点の出品があり、18点が入賞しました。以下は主な受賞作品です。なお入選作品は、美術工芸品・オブジェ部門は5月9日(日)まで佐賀県立九州陶磁文化館に展示され、産業陶磁器部門は同期間、佐賀県陶磁器工業協同組合に展示されます。

【美術工芸品・オブジェ部門】
文部科学大臣賞
「白磁鉢」中村清吾(佐賀県)
2位・佐賀県知事賞
「緑彩線文扁壺」山口淀(長崎県)
3位・有田町長賞
「祥衣」沢田一葉(熊本県)
佐賀県陶芸協会賞
「遊水」浦郷壮(佐賀県)
※審査員 石﨑泰之・河合徳夫・神農巌

【産業陶磁器部門】
経済産業大臣賞
「釉彩光描 佳芳」原田吉泰(佐賀県)
2位・佐賀県知事賞
「掛分け片口組鉢」六平(佐賀県)
3位・有田町長賞
「Moon cycle plate」寺内信二(佐賀県)
技能賞
「練上スープボウルセット
点紋ぶどう」草場奈美子(佐賀県)
※審査員 疇地顕正・安積伸・金ヶ江悦子
(敬称略)

第49回伝統工芸陶芸部会展

受賞作品は以下のとおりです。
日本工芸会賞
「無名異線紋水指」伊藤栄傑
「緑釉花器」黒岩達大
「布目黒彩陶鉢」福野道隆
(敬称略)

日本工芸会富山支部創立60周年記念 日本伝統工芸富山展

高岡市美術館(☎0766-20-1177)にて5月21日(金)~6月6日(日)に開催されます。人間国宝をはじめとする全国の工芸作家の賛助出品および支部会員と一般から公募した入選・入賞作品、約200点が展示されます。会期中には以下のとおりシンポジウムが開催されます。入賞作品については次号以降に掲載いたします。

シンポジウム: 記念講演 「伝統工芸の未来と展望」 講師:室瀬和美氏
シンポジウム:「富山の工芸―魅力とこれから―」 パネリスト:室瀬和美氏・般若保・村上隆氏・林曉氏
日時: 5月22日(土)午後1時30分から
会場: ウイング・ウイング高岡ホール

第61回石川の伝統工芸展

展覧会が6月2日(水)~6月7日(月)に金沢エムザ8階催事場にて開催されます。6月5日(土)午前11時30分から𠮷田美統氏による列品解説があります。受賞作品については次号以降に掲載いたします。

第55回西部伝統工芸展

展覧会は6月2日(水)~6月7日(月)に福岡3越・3越ギャラリー、6月16日(水)~6月21日(月)に鶴屋百貨店・鶴屋ホール(熊本)に巡回します。受賞作品については次号以降に掲載いたします。

和田的 CONTRAST―光と陰―

山口県立萩美術館・浦上記念館(☎0838-24-2400)にて2022年3月27日(日)まで開催しています。
2019年度の日本陶磁協会賞受賞作家・和田的氏によるインスタレーション展示で、茶室およびテラスにおいて陶芸と彫刻の作品を本年度一年間を通じて展示しています。

砥部焼をテーマとした映画のロケ地に

砥部町(愛媛県)を舞台にした映画『未来のかたち』が5月7日から全国ロードショーで封切りされます。メガホンを取るのは、砥部町出身の大森研一監督。砥部焼の窯元親子が、やきもので五輪の聖火台作りに挑むというストーリーです。
現存する陶石採掘場や実際の窯元、焼き物などリアルな現場を追求し、砥部町をはじめ愛媛県オールロケで撮影されました。作品に登場する高さ3メートルの聖火台が実際に制作され、現在は砥部町で実物を見ることができます。

大阪市立東洋陶磁美術館の代表作がダウンロード可能に

「安宅コレクション」などを所蔵する大阪市立東洋陶磁美術館(大阪府)が、同館所蔵の23件の作品画像を自由に取得・利用できるWebサイト「大阪市立東洋陶磁美術館収蔵品画像オープンデータ」を公開しました。
東洋陶磁を専門とする美術館として知られる同館が公開したデータは、《飛青磁花生》と《油滴天目茶碗》の国宝2件および重要文化財13件を含む、計23件です。利用者は「利用規約」に同意すれば、営利・非営利を問わず申請なしで自由にダウンロードすることができます。
今回公開された画像は、最新の撮影機材で撮影された高精細・高解像度のデータ。肉眼では確認できないレベルまでズームが可能となっています。

常設展示室オープンで萬古焼の歴史を紹介

「ばんこの里会館」(三重県四日市市)に常設展示室がオープンしました。同館はこれまで企画展などを多く開催してきましたが、萬古焼の作品を常設するスペースはありませんでした。
このたび会館1階の一角にコーナーを設け、江戸時代から昭和にかけて作られた萬古焼の作品を展示。重箱や土鍋、海外に輸出された土瓶などのほか、昭和の戦時下に作られた陶製の湯たんぽやボタンも見ることができます。そのほか萬古焼の歴史を伝えるパネルも用意し、歴史をより深く紹介するものとなっています。

クラウドファンディング、「瀬戸・ものづくりと暮らしのミュージアム」(瀬戸民藝館)開館のために

愛知県瀬戸市の洞地区にある、瀬戸本業窯の資料館を改装し、ものづくりの現場とやきものを展示する施設の開館をめざしクラウドファンディングが行われます。洞地区では、江戸時代後期より、甕、摺り鉢、石皿などの日常雑器がつくられ、幅が8メートルという往時の瀬戸を彷彿する登窯が残されています。これまでも先代・七代水野半次郎が集めた行灯皿、馬の目皿、鉢などを中心に小さな展示がされてきましたが、建物の老朽化(雨漏り)や、近年の観光客増加に対して説明などの対応ができない問題が大きくなっていました。これらを解決するための大きな改装となりました。
5月10日より6月8日に公募。詳しくは、「クラウドファンディング キャンプファイアー」のサイト内で「瀬戸民藝館」で検索もしくは、https://camp-fire.jp/projects/view/409978。

「国立工芸館」を正式名称に決定

東京国立近代美術館工芸館(石川県金沢市)の正式名称が、4月1日から「国立工芸館」となりました。同館は昨年10月に東京都から金沢市に移転、通称として「国立工芸館」を用いてきましたが、今回それを正式名称とします。
施設名から「東京」の名称を外すことで、地方移転の成果や意義を明確にするねらいがあり、今後、予算、人事、企画面での独立運営に向けた検討が具体化される見通しです。
また、2020年度から進めている作品移送については、今年6月頃には完了の予定です。東京の旧工芸館が所蔵する3900点のうち、約半数の1900点を移す予定です。

珠洲焼のWebサイトが公開

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珠洲焼の総合サイトが公開されました。歴史、史跡をはじめとする窯場めぐりのガイド、 窯元・陶芸家の紹介、施設情報、購入可能なオンラインショップのほかに、叩きや炭化焼成、櫛目など珠洲焼の技法を動画と写真で説明しています。また、櫛目袈裟襷文壺や櫛目印花格子文壺など珠洲焼資料館所蔵の12~15世紀の主要な壺や甕、すり鉢を正面だけでなく、部分アップや別のアングルの写真とともに紹介しています。

泉屋博古館分館が「泉屋博古館東京」として来春オープン

現在長期休館中でリニューアル工事を進めている泉屋博古館分館(東京都港区)が「泉屋博古館東京」に名称を変更して来年3月に開館することが発表されました。
泉屋博古館分館は2002年の開館以来18年間にわたり住友家が蒐集した近代絵画や工芸品、茶道具などのコレクションを紹介してきましたが、2019年末より長期休館に入っています。今回のリニューアル工事によって床面積が1740平方メートルとなるほかカフェやミュージアムショップ、講堂などが新設されます。

芝山古墳・はにわ博物館リニューアル

芝山町立芝山古墳・はにわ博物館(千葉県)の常設展示室が4月にリニューアルオープンしました。
1956年に発見された、6世紀のものとみられる前方後円墳「殿塚・姫塚」で、列を作った状態で出土して話題を呼んだ「葬列の埴輪」をイメージした展示内容。馬子と馬形埴輪を先頭に、武人、巫女などが続くさまを、葬列のように並べて展示しています。あごひげをたくわえた武人の埴輪は高さが163センチあり、ほかにも国内最大級の馬の埴輪(高さ約150センチ)や、鶏、魚、家など多種多様で造形美あふれる埴輪を見ることができます。

群馬県立歴史博物館、「国宝展示室」リニューアル

綿貫観音山古墳(群馬県高崎市)の出土品を国宝答申してから一周年を迎えた3月、群馬県立歴史博物館は従来の東国古墳文化展示室を「国宝展示室」と改称しました。
同古墳は6世紀後半につくられた墳丘長97メートルの前方後円墳。未盗掘で保存状態もよく、多数の埴輪や副葬品が出土しています。
展示室の353点は全て国宝。それにともない、展示にもデジタル技術を取り入れたリニューアルを行いました。入口に設置した幅4メートルの曲面スクリーンは、入館者が立ち止まると「三人童女」や馬形埴輪などの映像を映し出して国宝展示へと導入します。また、きらびやかな副葬品も、パネルや映像とともに紹介しています。

阿賀野市歴史民俗資料館開館

新潟県阿賀野市が閉校した小学校を利用し、歴史民俗資料館を4月17日に開館しました。地域の暮らしや農業の紹介とともに、周辺で出土した新潟県最大級のハート形土偶の頭部や土器が展示されています。また市の特産品「安田瓦」や「大日本地名辞書」の編者・吉田東伍についての展示もあります。
住所:新潟県阿賀野市福永910
入館料:無料
開館日:4月から11月の土曜・日曜・祝日

ルーブル美術館が全収蔵品をオンライン公開

新型コロナウイルスの感染拡大は、美術館に新しい局面をもたらしました。世界の有名美術館で行われてきた、コレクション作品のデータベースの公開が一気に加速したことです。
世界3大美術館に数えられるメトロポリタン美術館(アメリカ)、大英博物館(イギリス)に続き、このほどルーブル美術館(フランス)が新しいWebサイトを公開しました。「collections.louvre.fr」では、ルーブル美術館と同じくパリにある同館付属のウジェーヌ・ドラクロワ美術館の所蔵品、チュイルリー庭園やカルーセル庭園の彫刻など、48万点を超える展示物や保管品を鑑賞できるばかりでなく、画像ダウンロードも可能です。また、地上3階から地下2階におよぶ広大な館内を、展示室ごとに館内を見て回る機能もあります。
ほかにもスミソニアン博物館やニューヨーク近代美術館、シカゴ美術館(以上アメリカ)、ファン・ゴッホ美術館(オランダ)などのオンライン公開が話題になってきました。

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