やきもの界ニュース 『陶説』2021年4月号より

柳原睦夫氏に京都府文化賞

京都の文化の向上に寄与された方を称える京都府文化賞の第 38回において、陶芸家で日本陶磁協会賞も受賞されている柳原睦夫氏が特別功労賞を授与されました。心よりお祝い申し上げます。

近藤髙弘氏に京都美術文化賞

京都の芸術活動や文化に貢献した美術作家に贈られる京都美術文化賞(中信美術奨励基金主催)の第33回において近藤髙弘氏が選ばれました。ほか、山本茜氏(截金ガラス)、宮永愛子氏(現代美術)が受賞されました。

五味謙二氏にタカシマヤ美術賞

タカシマヤ文化基金による、新鋭作家に対するタカシマヤ美術賞(助成金各200万円)の第31回(2020年度)に陶芸家の五味謙二氏が選ばれました。ほか、中谷ミチコ氏(彫刻)、山城知佳子氏(映像)が受賞し、団体助成(助成金:2団体で200万円)には埼玉県立近代美術館と川崎市市民ミュージアムが選定されました。

第38回田部美術館大賞「茶の湯の造形展」

大賞=該当作なし
準大賞  「氷裂窯変盌―春待ち―」平岡朋美、「水指」鈴木篤夫
秀美賞・田部美術館館長賞   「銀彩水指」岩佐昌昭
秀美賞  「灰釉彩鉢」市野秀作、「白釉龍水文掛花器 勢」西本直文、「白泥器」村尾一哉、「青白磁茶入」百田暁生、「藍彩器」若狹祐介

なお展観は4月24日(土)~7月18日(日)に田部美術館(☎0852-26-2211)にて開催されます。

第61回東日本伝統工芸展

陶芸関係の受賞者は以下のとおりです。
三越伊勢丹賞  「紺青銀彩花器」寺本守
奨励賞     「彩色器」輪笠伸好

なお展観は日本橋三越本店にて4月7日(水)~12日(月)に開催されます。

第50回日本伝統工芸近畿展

陶芸関係の受賞者は以下のとおりです。
奈良県知事賞   「硝彩器」糸井康博
第50回記念優秀賞 「釉泥彩壺」竹村陽太郎、「染付彫鉢 紫藤」本多亜弥
新人奨励賞    「鎬象嵌花器」大上裕樹、「練込組皿 bloom」金田萌永

なお展観は京都髙島屋・グランドホールにて4月14日(水)~19日(月)に開催されます。

第64回日本伝統工芸中国展

陶芸関係の受賞者は以下のとおりです。
金重陶陽賞    「彩色象嵌鉄絵花文皿」黒井千左
鳥取県知事賞   「備前銅鑼鉢」伊勢崎競
岡山市長賞    「線彫り鉢」横山ゆきえ
中国新聞社賞   「六角組皿」奥本丸味
山陽放送賞    「備前花器」赤毛敏男
岡山放送賞    「焼締窯変壺」山本佳靖
テレビせとうち賞 「備前鎬壺 九告」大平潤一郎
新人賞      「備前積層組台皿」伊勢崎陽太郎

なお展観は、天満屋岡山店・葦川会館(5月19日~24日)、鳥取県立博物館(6月15日~20日)に巡回します。

第49回伝統工芸陶芸部会展

日本橋三越本店にて4月28日(水)~5月3日(月)に開催されます。審査結果については次号以降に掲載いたします。会期中に特別講座も行われます。
・陶芸特別講座(午後2時より)
5月1日 講師:保立剛
5月2日 講師:森田由利子

「三川内焼細工技術」が長崎県指定無形文化財に

中里一郎氏が菊花飾細工、今村均氏が舌出し三番叟人形や透彫り竜細工など繊細な形状を形作る技術で、長崎県指定無形文化財(工芸)に指定されました。

百舌鳥古墳群ビジターセンターの開館と堺市博物館のリニューアルオープン

3月13日に、百舌鳥古墳群ビジターセンターがオープンしました。プロジェクションマッピングを投影するシアターでは、超高精細な8K空撮映像等で、日本最大の仁徳天皇陵古墳をはじめとする百舌鳥・古市古墳群を体感することができる仕掛けとなっています。
また同日に堺市博物館もリニューアルオープンしました。仁徳天皇陵古墳の中で石棺を納めた石槨を復元し、馬形・家形埴輪など古墳関連の展示が充実しました。また、リニューアルに合わせ、特別展「海を越えたつながり―倭の五王と東アジア―」を開催しています(5月9日まで)。

◆百舌鳥古墳群ビジターセンター ☎072-245-6682
住所:大阪府堺市堺区百舌鳥夕雲町2-160 大仙公園内
入館料:無料 休館日:年末年始
◆堺市博物館 ☎072-245-6201
住所:大阪府堺市堺区百舌鳥夕雲町二丁 大仙公園内
入館料:一般500円(特別展) 休館日:月曜(祝日の場合はその翌日)

旧丸栄百貨店タイル壁画が公開展示

『陶説』798号(2019年9月号/仲野泰裕氏執筆)でも紹介した、丸栄百貨店(名古屋市)の本館 西側のタイル壁画の一部が、INAXライブミュージアム(愛知県常滑市)の「建築陶器のはじまり館」テラコッタパークに常設展示されることになり、3月より公開が始まりました。この壁面は、建物を設計した村野藤吾がデザインし、1953年に開発されたばかりの伊奈製陶(現LIXIL)製「カラコンモザイク」を使用し、緑色を中心に多彩な色のタイルを乱張りした抽象的な壁面となっていました。微妙な色の再現に優れ、以後、高度経済成長期のさまざまな建築物に使われました。2018年6月に丸栄百貨店閉店に伴い解体された時にその壁画の一部を譲り受け、1·8メートル四方となって展示されています。

黒田陶苑会長で当協会常任理事等を歴任された黒田和哉氏のカルチャー教室が開催されます。

講座:「世界に誇る日本のやきもの 桃山時代に出現した茶陶 古唐津・古薩摩・古萩」
開催日:4月22日、5月27日、6月24日、朝日カルチャーセンター新宿、☎03-3344-1945
講座「綺麗さび、茶陶の源流 ペルシャ陶器とヨーロッパ陶器」
開催日:5月21日、6月18日、朝日カルチャーセンター横浜、☎045-453-1122
*詳細は各教室にお問い合わせください。

「~古美術の精華~ 幾世紀展」

4月8日(木)~21日(水)に、渋谷・東急本店8階美術ギャラリー(問合先03-3477-3857〈直通〉、担当:前坂・浅野)にて開催されます。日本・中国・朝鮮古陶磁を中心に、茶の湯の器から蒔絵、近代工芸、古伊万里の食器まで幾世紀の年月を経た選りすぐりの作品を取り揃えて展示販売されます。

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